早期開放ができるコンクリート舗装「1DAY PAVE」
コンクリート舗装の普及を進めるにあたり、デメリットの解消が必要不可欠となります。その中でも「道路をいかに早く開放できるか」が重要です。そこで開発されたのが早期開放型のコンクリート舗装「1DAY PAVE」。1DAY PAVEとはその名の通り、「施工後24時間で必要とされる強度発現を可能」にした技術であり、これまでのコンクリート舗装の常識を覆したのです。
1DAY PAVEの基本コンセプトとしては、早強セメントを使用、水セメント比を35%前後にし、高性能AE減水剤を使用する、となっていますが、夏場など気温が高ければ普通セメントでも可能です。スランプは15cm前後なので特別な機械を必要とせず、施工性も良いのです。
発展途上の新技術「1DAY PAVE」
1DAY PAVEの施工マニュアルはセメント協会が発行しているので誰でも簡単に情報を入手することもできますが、まだまだ発展途上の新技術ではあります。水セメント比を抑え、高性能AE減水剤で流動性を確保していることで、普通のコンクリートよりも粘性が強く、ブリーディングがほとんど無いのが特徴の一つで、養生剤などを使って仕上げなくてはなりません。また、施工直後の風や直射日光によってプラスチックひび割れが出やすいので、シート養生を行った方が良いなど、いくつかの注意点はあります。
しかしながら、原油価格によって材料費が変動するアスファルト舗装と違い、コンクリート舗装は材料供給も安定していますし、1DAY PAVEは大型車の燃費向上、ヒートアイランド対策にも効果があることが報告されています。舗装の現場に関わる技術者の方々には、環境的な視点や長期的な視点で捉え、ぜひこの1DAY PAVEを使ったコンクリート舗装という新技術を積極的に採用して欲しいと願います。