施工の神様 powered by 施工管理求人ナビ
  • 施工の神様とは?
  • 記事掲載・取材をご希望の方へ
  • キャリアを考える
  • インタビュー
  • 失敗を生かす
  • 技術を知る
  • エトセトラ
  • 資格を取る
  • 建設用語

三井不動産がベンチャーと協業し、「建築現場の効率化」に乗り出したワケ

  • インタビュー
  • 技術を知る
公開日:2017.11.13
  • シェア
  • Tweet
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0 コメント
  • メールで共有

都心部におけるドローン活用の壁

しかし、三井不動産が発注した全ての建築現場でドローンが飛ばさせるかといえば、すぐには難しいようだ。

「現段階での難しい問題は、都心の建築現場でドローンを飛ばしている現場がほとんどない、つまり前例がないということです。郊外現場に比べて制約が多いことは今回、身をもって感じました。」(能登谷主事)

ドローンを飛ばすためには国土交通省に事前申請が必要だ。しかし許可が得られれば、すぐ飛ばせるかと言えば、都心部の現場付近にはプライベート性の高いホテルがあり、国の重要施設などもあるため、近隣への説明も容易ではない。今回の実証実験の現場も、日本銀行に近かった。

「都心部では近隣の方に説明し、納得感と安心感を醸成することが課題です。デメリットがあるのでこの現場では導入できないという声があれば、それにどう応えていくか検討しなければなりません。」(能登谷主事)

都心部でのドローン活用はまだ課題も多いようだが、三井不動産は郊外でも三井アウトレットパークや物流施設、マンションも開発している。そこであれば可能ではないのか。

「三井不動産の開発物件でどこまで対応できるかはまだわかりません。しかし、郊外の平面的な開発物件であれば、ドロノミー社のドローンによる工事進捗管理は導入しやすいと考えています。

今後、どの物件でマッチングしていくかは、ゼネコンの意向も踏まえて検討していこうと考えています。」(能登谷主事)

三井不動産のベンチャー企業との共創

三井不動産のブランド力、資金力を背景にしたベンチャー企業のバックアップ体制は魅力的だ。特に建設業界での協業は、与えるインパクトも大きい。

三井不動産は、今回の実証実験において次のようなコメントを出している。

「今回の実証実験はドロノミーの日本進出に向けた支援の側面もありますが、同時に、当社や鹿島の既存の都市開発事業における進捗管理の効率化、安全性の向上の実現に向けたテクノロジーの活用について検討を進めていく大きなきっかけにもなっています。」

三井不動産の新たな挑戦は「オープンイノベーション」だという。それは自社単独で実施するのではなく、異業種や海外業者のベンチャーも巻き込んだ新たなる潮流を生み出すことである。ベンチャー共創事業部は、まさに終わりなき革新に向け、ブラッシュアップの追求に大きく舵を切っている。

能登谷主事はインタビューの最後にこう締めくくってくれた。

「建設業に限らず優れた技術やサービスを保有するベンチャーであれば、われわれはパートナーとしていつでも支援する用意があります。自分にはこれだけの技術やノウハウがあるというベンチャー企業の方がいれば、ベンチャー共創事業部にご連絡ください。

また、ドロノミーは日本に営業拠点がありませんので、ご興味のある方は、ベンチャー共創事業部までお問い合わせください。」

三井不動産がどこまで建築現場に変革をもたらすか注目だ。Google Chromeでドローンの3Dデータを共有できる工事進捗管理システムがスタンダードになれば、建築現場における施工者・発注者間のやりとりがよりスムーズになるだろう。

人材採用・企業PR・販促等を強力サポート!

「施工の神様」に取材してほしい企業・個人の方は、

こちらからお気軽にお問い合わせください。

«123
  • この記事をシェアする61
  • この記事をツイートする6
この記事のコメントを見る0
こちらも合わせてどうぞ!
9期連続赤字だった建設会社が「民間シフト」で8期連続黒字に。小坂田建設の挑戦
9期連続赤字だった建設会社が「民間シフト」で8期連続黒字に。小坂田建設の挑戦
岡山県の小さな建設会社「小坂田建設」が注目されるワケ 株式会社小坂田建設は、1955年に岡山県の旧御津郡建部町(2007年1月に岡山市に編入)で創業した会社で、現社長の小坂田英明氏は三代目。 社員9名、役員3名、売上げ1...
「下ネタと安全帯が当然」の建設現場は嫌だ!24歳女性現場監督の告白
「下ネタと安全帯が当然」の建設現場は嫌だ!24歳女性現場監督の告白
「けんせつ小町」として建設業を諦めたくない! 建設業のオジサマたちは、若い「けんせつ小町」たちと、どうやって接していますか? これから建設業界にも若い女性技術者が増えてくると思いますが、一歩間違えればセクハラで訴えられる...
BIMを活用したいけれど、どうすればいい? アウトソーシングや人材派遣で解決しよう
BIMを活用したいけれど、どうすればいい? アウトソーシングや人材派遣で解決しよう
※本記事は『建設ITワールド』の許諾を得て掲載しています。 「BIMを活用したいけれど、人材が見つからない」「どう始めたらいいの?」—そんな悩みを解決するのが、ウィルオブ・コンストラクション(本社:東京都新宿区)が提供す...
閉じこもる技術者はダメ。西松建設の現場代理人が明かす「現場プロデュース術」とは?
閉じこもる技術者はダメ。西松建設の現場代理人が明かす「現場プロデュース術」とは?
横瀬川ダム出張所所長 現場代理人 ダム工事総括管理技術者の岩川真一さんにインタビュー 国土交通省四国地方整備局中筋川総合開発工事事務所では現在、平成31年度末の完成を目指して横瀬川ダム(高知県宿毛市)の建設を進めています...
タイル割付図の作成で「あえて“犠牲”にすべきこと」とは?
タイル割付図の作成で「あえて“犠牲”にすべきこと」とは?
タイル割付けを効率化する方法 タイル割付図を自分で作成・チェックした経験はありますか? 比較的に計算しやすい45二丁掛けのタイル割りでさえも、頭の中で「45」、「95」の数字がグルグル廻って離れなくなってしまいますよね。...
「夕方は不陸が怖い」建築現場監督2人のキモい職業病。いくつ共感できる?
「夕方は不陸が怖い」建築現場監督2人のキモい職業病。いくつ共感できる?
建築現場監督ならではの職業病とは? 建築現場監督である私と、同じく建築現場監督である私の同僚、この2人に共通する「職業病」について報告します。 建築以外の方には「キモい」と思われるかもしれませんが、建設現場で施工図チェッ...

この記事を書いた人

長井 雄一朗
この著者の他の記事を見る
建設専門紙の記者などを経てフリーライターに。建設関連の事件・ビジネス・法規、国交省の動向などに精通。 長年、紙媒体で活躍してきたが、『施工の神様』の建設技術者を応援するという姿勢に魅せられてWeb媒体に進出開始。
三井不動産がベンチャーと協業し、「建築現場の効率化」に乗り出したワケ 三井不動産がベンチャーと協業し、「建築現場の効率化」に乗り出したワケ

施工の神様をフォローして
最新情報をチェック!

  • フォローする5388

現場で使える最新情報をお届けします。

  • 施工の神様
  • インタビュー
  • 三井不動産がベンチャーと協業し、「建築現場の効率化」に乗り出したワケ
  • 施工の神様
  • 技術を知る
  • 三井不動産がベンチャーと協業し、「建築現場の効率化」に乗り出したワケ

コメント(0)

コメントフォームへ

コメントする コメントをキャンセル


コメントガイドラインをお読みになった上で投稿してください。

email confirm*

post date*

あなたも施工の神様に記事を投稿してみませんか?
おすすめ記事
  • 【髙松建設】「古来の技術と新たな発想を融合する」世界最古の企業”金剛組”再生でベスト・プロデュース賞を受賞

    【髙松建設】「古来の技術と新たな発想を融合する」世界最古の企業”金剛組”再生でベスト・プロデュース賞を受賞

  • 点数稼ぎに走るのは「なんか違う」

    点数稼ぎに走るのは「なんか違う」

  • 「暗闇の先の光見て」コロナ禍の”希望のトンネル貫通写真”が心に響く

    「暗闇の先の光見て」コロナ禍の”希望のトンネル貫通写真”が心に響く

  • 「地元の人間の意地。ただ、それだけ」 家族を失ってもなお、愛する石巻の復興に命を懸けた現場監督

    「地元の人間の意地。ただ、それだけ」 家族を失ってもなお、愛する石巻の復興に命を懸けた現場監督

  • 建設業界をイヤになった主任技術者は”造園”へ急げ!

    建設業界をイヤになった主任技術者は”造園”へ急げ!

  • 人と機械はどう補完? これからの橋梁点検

    人と機械はどう補完? これからの橋梁点検

注目のコメント
  • 権力を振りかざす世間知らずの勘違い野郎どもは本当に消えていただきたいです。

    「○んでくれ」「くせーんだよ」 発注者からの脅迫・暴言集【実録】
  • 公務員なんて、甘ったれのわがまま人間の巣窟。特に、バブル世代にパワハラとかするのが多い気がする。

    「○んでくれ」「くせーんだよ」 発注者からの脅迫・暴言集【実録】
  • 34℃で湿度がどれくらいか判断出来ないが今日びの38℃超え猛暑に比べればまだまし。 皆が言う体調管理なんかで対応出来る範囲を超えている。 朝一番から警戒レベルMAXが普...

    最高気温36℃の”猛暑日”。舗装工事は中止すべきか?【熱中症対策】
  • 勝手に喫煙休憩するな→即飛び蹴り シュールなコントみたいだな

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 辞めていいんじゃねーか? 下請けの奴隷ならともかく、大手ゼネコンの現場監督ならやりたい奴いくらでもいるだろw

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 若くても無能なら要らない

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • そんな無能はやめた方が現場のためだよ

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 飛び蹴りは普通に罪にならないか?

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 休憩するなら水分取るだけで充分なのにねwタバコまで吸いに行き注意されると即飛び蹴りとはヤニ中毒は危険だな

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 結局本人の申告によるものでしかないので、無理がありますよ。 すべての作業員さんにカメラつけて録画でもするならば別ですが。 公共工事にしろ民間工事にしろ、昔からすれ...

    「チェックシートで熱中症を防ごう!」 それができたら誰も苦労しない
  • 熱中症チェックシートは本当に不毛。 挙句の果てに、それを書いていても熱中症が発生したら「管理が甘かったからだ!」といってチェック項目を増やしたり、記入内容の真偽を...

    「チェックシートで熱中症を防ごう!」 それができたら誰も苦労しない
  • 建設業界のパワハラと言うよりは特定の会社の特定の上司のパワハラ。

    元自衛官が建設業界に転職したら、”パワハラの巣窟”でした
  • 返信した人の日本語もわかりません。 やり直し

    元自衛官が建設業界に転職したら、”パワハラの巣窟”でした
  • 建設業界って 何処に業界のパワハラをかいてるの? やり直し

    元自衛官が建設業界に転職したら、”パワハラの巣窟”でした
  • 所長が部下の人間性を否定するような現場がうまく回るはずがない。 現場は信頼関係で成り立っている。 現場の雰囲気は主に所長がつくりあげあてしまう。そのような管理職が...

    65歳以上と外国人は、全員”安全弱者”のヘルメットバンドをつけろ!? 納得できない話
  • この著者は神様とは思えないです まず、職人は工程を縮めたいんじゃなく無駄が嫌いなんです。それは管理者もだと思いますよ。 無駄=損害ですからね。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • スーパーゼネコンの監督とは仲良くなれないな。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • まったく現場の事を理解していない! もっと色んな事を経験して、勉強して下さい。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • 不仲は横柄で生意気ななゼネコンのセコカンが原因だと思いますけどね。 舐められない様な教育受けているので仕方ない所もありますが。 職人さんも見栄えよりも工数へらして...

    「不仲説」 現場監督と職人
  •  不仲なら発注しない、請負わない。 お互い仕事できなくなればいい。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • キャリアを考える
  • インタビュー
  • 失敗を生かす
  • 技術を知る
  • エトセトラ
  • 資格を取る
  • 建設
    用語
【PR】施工管理技士の転職に特化した求人サイト
施工の神様ロゴ
  • 施工の神様とは?
  • 原稿募集
  • 取材ライター募集
  • 運営会社
  • PR・プレスリリース
  • プライバシーポリシー
  • 広告掲載について
  • お問い合わせ
Copyright © 2025 WILLOF CONSTRUCTION, Inc. All Rights Reserved  リンクフリー
施工の神様