地域建設業は土着的な民主導でなければダメ
7年間の社長業の成果は、「社長である私が何をしなくても、会社が組織として動くようになったこと」。「トップダウン型だった従来の体制との決別」というメッセージも込められていた。地域建設業には、社長がすべてを判断するワンマン会社が少なくないが、社長が病気になったら、誰も判断できず、会社がパニックになるリスクがある。「自分が死んでも社員が困らない体制」づくりのため、人事に合わせ、権限委譲をコツコツ進め、「社員各個人が自分で判断できる文化」を育ててきた。
井上社長が考えるあるべき地域建設業は、「自社だけの利益」を考える会社ではない。「他社も仕事が増えて、その地域のみんなが幸せになる」ことを目指せる会社。普段はライバルであっても、協力すべきときは協力する会社だ。ただ、「そういう態勢は、官主導ではできない。土着的な民主導でなければダメ」という洞察があった。その一環として、設立当初から参画しているのが「なでしこBC連携」の取り組みだ。

株式会社福井組が施工する川島漏水工事現場での合同訓練での集合写真。ICT活用工事の現場説明会も行われた。なでしこBCから総勢100名あまりが参加した。(画像提供/株式会社井上組)
なりゆきで、社長業のかたわら大学院生になる
「なでしこBC連携」とは、災害時に地域貢献できる「力強い建設業」を目的に、離れた地域にある建設業の事務職員、技術職員らが日常的に情報交換などを行うことを通して、お互いの協力態勢を構築する取り組み。現在、徳島県、岡山県、和歌山県の建設会社10社が参画し、精力的に活動している。参加する女性からも「とても新鮮」と評判は上々。地域建設業でのBCPの先進的な取り組みとして、国土交通省四国地方整備局からの評価も高い。
井上社長は、「なでしこBC連携」に関して、土木学会でいくつかの論文を発表。その論文が目に止まり、「全国の建設業の災害対応の一助になる」と評価されることに。その結果、今年4月から徳島大学の大学院博士課程に所属する学生になる。社長業との二足のわらじで、研究を進めている。
「もともと勉強は苦手。この年になってまた勉強することになるとは思わなかった」とうそぶく。オンラインで集中講義などを受講できるので、毎日通学することはないが、夜通しで大学の先生とメールでやりとりすることもしばしば。「結構大変で、ツライ」とこぼす。加えて、苦労して博士号を取ったところで、地域建設業を営む身にとって「直接的にはなんのメリットもない」のもツライところ。「なりゆき」とは言え、「やむなし」感が漂う。
ただ、ナイジェリアから土木を学びに来た留学生との知己を得たのは、僥倖だった。「祖国の土木技術の向上」のために日本に来たこの29才の青年は、「コンサル業務ではなく、施工管理を学びたい」と語る熱血漢で、来年井上組へのインターン入社を希望している。「徳島山中の会社だけど、ウチで良かったらどんどんチャンスを与えたい」。ゆくゆくは正社員として、さまざまな現場で研鑽を積んでもらう考えだ。「ナイジェリアの発展に、日本の土木技術が役立つ時が来るかもしれない」と目を細める。
だからどうしたという感じですかねー!
駄菓子屋?
話題づくりはいいですが、利益上げてなんぼの世界で、、、、!
逆にこれして何か成果あったのかな!
ロザリオや肥後橋アワーズのミーティングチケットもここで販売して。
「空海の謎と日本人への金言 霊視スキャンで判明」