激務だけど「オールラウンダー」の土木施工管理技士になれる!
しかし、一人でなんでもやっている分、否が応でも、土木工事のオールラウンダーになれるというメリットもあります。
工事が発注されれば、積算もできなければいけないので、積算もできるようになるほか、施工計画、役所との折衝、CAD、写真整理、Excel、Word、その他諸々……嫌いなパソコンもおのずと達者になります。
直営部隊で施工する場合は、現場で機械にも乗りますし、ダンプもチェーンソーも、エンジンカッターも、レベルもトランシットも使えるようになります。自慢しているわけではないですが、やりたくなくても、仕方なくやっていたら、何でも出来る土木施工管理技士になれます。
たしかに、それぞれの専門家に比べたら、レベルは下がるかもしれません。例えば、現場で重力式擁壁の型枠を組むとすると、私よりも型枠屋さんのほうが早くてきれいでしょう。
しかし、3メートル位の延長の擁壁の型枠を型枠屋さんに発注して日程調整するよりも、自分で型枠を組んだ方が早い!コンクリートを打設して、天端の仕上げも、自分で左官さんになりきって仕上げます。
測量に関しても、自分でやったほうが早い。うちの会社のトランシットは古くて、扱い方も難しいので、正直、測量屋さんに頼みたくなる時もありますが、道路の現場だったら、自分で構造物の位置を出したり、縁石の通りを出したりして、いろいろ測量していくわけです。そのほうが、自分のタイミングで測量できるし、測量屋さんを手配する手間が省けて、予算も節約できるわけです。
広く浅くですが、自分でなんでもやっている施工管理技士は、作業効率もよくなる、いや、よくせざるを得ないのが、中小企業の施工管理者のサガなのかもしれません。もちろん会社には重宝がられていますが、とにかく毎日が戦争みたいに忙しい。なんでもできるって、有り難いような、そうでもないような気がしています。
土木施工管理技士は忙しいが、若手教育もしたい!
そんな私も、すでにオッサンです。これからは若い世代を育てなければなりません。
幸いなことに、うちの会社にも、一人だけ若い子がいるので、時々、測量や丁張りの掛け方を教えています(この子がいるから、平均年齢をかろうじて53歳に抑えられています)。
しかし、育て方が難しい。例えば、現場で若い子に「トランシット据えておいて」と頼むと、とにかく遅い!
そこで、ついつい時間がないからと言って、手を出してしまい、ついには自分でやってしまうことがあります。だから、いつまでたっても、若い子は成長しないし、自分も楽になりません。
そのことは十分に理解しているつもりですが、とにかく時間がありません。時間を作るところからやらないとダメだなと、自分の指導方法を見つめ直している今日この頃です。
若い世代にとって建設業という仕事が魅力的に映るよう、私たちオッサン施工管理者もまだまだ努力しないといけません。
……それにしても、土木施工管理技士って、時間がない!
私も小さな土建屋で施工管理をやっています。施工管理というか、施工全般。
もう1人自分が欲しい!とよく思います。