ボランティア活動も「どうせ官公庁から金をもろとんやろ」ぐらいのイメージに不満
――災害復旧で頑張っているのは地域の建設会社なのに、メディアがあまり報じないことに不満を感じている会社もあります。
西田社長 私も大いに不満です。建設会社に対する潜在的イメージのせいか、建設会社絡みの不祥事などは大々的に報じるのに、阪神淡路大震災のときに建設会社がどれだけボランティアで駆けずり回ったかについては、あまり報道されませんでした。
西田工業も物資を配ったり、ずいぶん活動したものです。「喉元過ぎれば」なんとやらで、マスコミが報じないと、そういう建設業者の活動を一般の人は忘れてしまうんです。覚えていても、「どうせ官公庁から金をもろとんやろ」ぐらいのイメージですよね。「やって当たり前」だと思われています。
西田副社長 近年の自然災害の際にも、建設業者は、間違いなく自衛隊より先に動いているんですけどね。
西田社長 われわれは、金銭的な見返りを求めて、災害復旧をやっているわけではありません。あとで官公庁から金銭を補償してもらうことはあるかもしれませんが、それを求めて災害出動するわけではありません。一刻も早く、目の前の危難を取り除きたいという一心でやっているわけです。
――その一方で、建設業者はPRが下手だと言われています。
西田社長 確かに、下手かもしれません。西田工業では毎年防災訓練をやっていますが、メディアには通知していません。西田工業には記念会館があるのですが、その1階に応急復旧資材を備蓄しています。発電機やボートなども持っています。
技術者は、最前線で営業している人間なんです。