海岸式万歳の作法と歴史
「海岸式万歳」は、迫り来る波を表現。ことし3月に「海岸式バンザイの技術上の基準・同解説」を改定し、普及に力を入れています。
海岸式バンザイ技術研究会に名を連ねる水管理・国土保全局海岸室の藤田士郎海洋開発企画官は「海岸式は省庁をまたぐ万歳だ。海岸4省庁(国交省海岸室、同省〈旧運輸省〉港湾局、農林水産省、水産庁)の会議の場でも手を取り合って考え方を共有してきた」と力を込めます。
海岸式万歳の由来は、2009年にさかのぼります。国土交通大学校の海岸研修で、宮崎海岸の当時の担当者によって発案されました。海岸式万歳には「海岸事業は多くの人と連携しながら、大波のように大きなエネルギーとなって、関係者が一体となって進める精神が重要である」という崇高な理念が定められています。
技術基準の所作によると、全員で手をつないで小さく揺らすところからスタートします。最初はバラバラに揺らしていた手の揺れを徐々に大きくしながらそろえていくことで、沖合の小波から、陸に向かって次第に収束していく大波、うねりを表現。最後にリーダーの「いい波が来たぞー!」というかけ声にあわせて全員で万歳します。