工具不要な継手のロックリング機構
――KKベストを開発するにあたってどのような背景があるのですか?
東尾 2016年9月から始まった日本の成長戦略を官民一体で議論する未来投資会議においても、第1回から建設業の生産性向上がテーマになっています。労働人口の減少や大規模災害時の対策には建築現場での生産性向上は必須事項であり、2025年度までに建設現場での生産性2割向上を国としても目標に掲げています。
私は継手メーカーとして設備配管でどのように工数削減に貢献できるのか、ということを考えました。注目したのは接合時間の短縮と確実性です。
福山 管と継手をナットで締めるネジ接合の場合は、レンチで締めるのに時間がかかります。従来の拡管継手でもレンチで締めるのには変わりありません。工具を使えば、当然、労力が要ります。どれだけ締め込めばいいのか、というのも完全に決まった基準がないのが現実です。だから緩まないように力いっぱい締める。そうすると時間がかかる。また作業員によって締め込み具合も変わってしまう。
そして設備配管は狭くて高所作業だったりしますから、工具を落とさないようにセーフティコードを付ける。労働安全性を考えるほど、作業者にとっては作業しづらい環境になっていきます。
また配管作業は1口ずつ順番に接続していきます。そうするとレンチで継手を締め込むと、前につなげた継手に逆にトルクが働き、緩んでくることもあるんです。一旦締めた継手が緩む条件は明確に判っていません。
締めに対するバラつきがでないように現場では、「強く締めろ」「力いっぱい締めろ」が合言葉となっています。
接続作業の際には工具で両手がふさがってしまうので高所作業では転落の危険性も発生します。レンチを落として新しい床を傷つける恐れもある。リスクは数え上げるとキリがありません。
工具で締め込む必要のない継手はできないか、という声が現場の作業者から聞かれるようになりました。そういった声を実現したのが工具不要のロックリング機構です。この方式ならすべてが解決する、と直感しました。
使ってみたいですね。でも値段はどうなのか気になるところです。
めっちゃ便利だよ。疑うなら一度使ってみるべし。
樹脂か管やモルコと比べてどうなんだろ
AIとかロボットとか言う前に実地で使えるこういう技術を開発すべきだよな。大手ゼネコンにも見習ってほしいわ。
マジ?
KKベスト、初めて知った。
でもブランコはやりすぎでしょ(笑)
良記事ですね。こういう記事をもっと読みたいです。