性同一性障害の社員採用はリスク?
地方の建設会社にとって、性同一性障害の社員を雇用するリスクはないのだろうか。Aさんが働く建設会社のB社長は、「当然リスクはあります」と話す。
例えば、「他の社員が理解せず、Aさんが辞めるリスク」、「取引先が理解せず、工事に支障が出るリスク」、「Aさんからセクハラ(性同一性障害であることをからかう発言はセクハラになる)で訴えられるリスク」を挙げる。経営者としては、どれも避けたいリスクだ。
そんなリスクにもかかわらず、B社長はAさんの採用を決める。決め手になったのは、「Aさんの覚悟」だった。
「自分が性同一性障害だと公表し、それでもウチで働きたいと言う人は、自分の人生に対する覚悟がちゃんとできている人間だと思った。若いうちからこんな覚悟をしている人の可能性を消滅させるのは社会悪。相手が覚悟して入社したいと思っているなら、会社側も覚悟して、ある程度のリスクを背負って、迎えてあげるべき」と明かす。
入社の際、B社長は、全社員にAさんが性同一性障害、元女性であると告げた。
入社から数ヶ月が経過した現在、Aさんは「最初から男性だったかのように会社に溶け込んでいる。若手社員間のつながりがうまく機能しているようだ」(B社長)と安堵する。
「Aさんの今後の活躍で、なかなか社会的な活躍の場が与えられない、性同一障害と同様の問題を抱える人達にとって、良い刺激になれば、なおさら喜ばしいことだ」と力を込める。
建設業界にも多様性の波が押し寄せてるなー。
こういうマイノリティな人のほうが頑張ってくれるから、総じて優秀だったりするんだよねー。
まさにSDGsですね。
多様な世界を受け入れることができるかどうかは個人の受容にかかっていると思います。