施工の神様 powered by 施工管理求人ナビ
  • 施工の神様とは?
  • 記事掲載・取材をご希望の方へ
  • キャリアを考える
  • インタビュー
  • 失敗を生かす
  • 技術を知る
  • エトセトラ
  • 資格を取る
  • 建設用語
ガーナでの施工管理 連載:ガーナでの施工管理 連載一覧へ›

ゼネコンのクロンボ発言、無条件で「日本人のほうが上」という技術者の慢心

  • 技術を知る
公開日:2018.11.22
  • シェア
  • Tweet
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0 コメント
  • メールで共有

海外建築現場での日本人の悪いクセ

この現場では朝礼の前に、日本人と主要なガーナ人とで、今日の作業の打ち合わせを行うのが決まりだった。

その際、日本人の所長が皆の前で話をするのだが、日本語と英語のチャンポンで、内容がほとんどガーナ人に伝わらない。

私は「日本人は主なトピックを話すのに留めて、実際に現場を進めるガーナ人に話をしてもらったほうがいい」と提案した。「事前に内容をジョーに話し、司会をジョーにやらせ、ガーナ人同士がもっと話し合えるようにした方がいい」と話した。

そして、最初にジョーが司会をした時、その態度を見て、彼なら出来ると確信した。ただ、日本人に気を使って、普段話している英語の速度の半分位で話している。私は「そんな気使わなくてもいい!普段と同じように喋ればいい。この会議はガーナ人に話を伝えるための会で、もし分からなければ、日本人の側から質問が出るはずだ。その時、分かるように答えてあげれば良い」と彼に伝えた。

この国に限らず、海外で仕事してる多くの日本のゼネコンの技術者たちは「分からないからもう一度言ってくれ!もっと優しい英語で喋ってくれ!」とか、まず言わないし、言えない。だから会議でも、相互の質疑応答も、ちぐはぐなやり取りになる事が多い。

海外では「分からない」と率直に言えない外国人は信用されない。日本人技術者の悪いところだ。

現地人とのコミュニケーション

ジョーが司会進行をやるようになってから、ガーナ人に間違った情報が渡ることが減った。

また、会議の席で「日本人が知らない情報」を聞く機会も増えた。

海外で仕事する場合、日本人との間に入る現地の人間いかんで、現場のコミュニケーションは大いに違う。このガーナの現場は、ジョーというガーナ人のお陰で、非常に良かった。

ジョーは見事に期待に答えてくれた。しかし、これは海外の現場では極めて稀有な例だ。トラブルが何度も何度も起きるのが、海外での施工管理である。

次回は、風変わりな建設コンサルタントが登場し、ゼネコンとコンサルの日本人の間でバトルが勃発することになる。

(つづく)

«12
傲慢なゼネコンOB…クチコミで嫌われていくゼネコン…
妥協しない異常な建設コンサルタント「ミスター2エムエム」
  • この記事をシェアする39
  • この記事をツイートする11
この記事のコメントを見る0

この連載について

ガーナでの施工管理
ガーナでの施工管理

アフリカのガーナで施工管理に従事した日本人技術者のリアルな体験談。これから海外(アフリカ)の建設現場に赴任する施工管理技士に贈る教訓の数々。

記事一覧を見る
こちらも合わせてどうぞ!
ゼネコン本社の情報を鵜呑みにするな!海外施工管理の実態
ゼネコン本社の情報を鵜呑みにするな!海外施工管理の実態
アフリカ ガーナでの施工管理の実態 ガーナと言えば、チョコレートと野口英世しか知らなかった私が、ガーナで施工管理を担当するよう派遣されたのは、ちょうど1年間。JICAが公共工事として統括し、コンサルが常駐する一般的な海外...
傲慢なゼネコンOB…クチコミで嫌われていくゼネコン…
傲慢なゼネコンOB…クチコミで嫌われていくゼネコン…
現地人の性格を確認する 私のガーナでの仕事は、まず鉄筋の加工の確認から始まった。基礎の構造図から、鉄筋一本一本の長さ、曲げ位置を確認し、定着、継ぎ手、飲み込みの長さ、カブリ寸法を特記に沿って確認していく。 しかし、海外の...
BIMを活用したいけれど、どうすればいい? アウトソーシングや人材派遣で解決しよう
BIMを活用したいけれど、どうすればいい? アウトソーシングや人材派遣で解決しよう
※本記事は『建設ITワールド』の許諾を得て掲載しています。 「BIMを活用したいけれど、人材が見つからない」「どう始めたらいいの?」—そんな悩みを解決するのが、ウィルオブ・コンストラクション(本社:東京都新宿区)が提供す...
「キティちゃん」がゼネコンのために一肌脱いだ!熊谷組とサンリオがコラボした謎
「キティちゃん」がゼネコンのために一肌脱いだ!熊谷組とサンリオがコラボした謎
熊谷組のゆるキャラ「くま所長」と「ハローキティ」がタッグを組んだ理由とは? 準大手ゼネコンの熊谷組が住友林業との資本提携を発表し、建設業界の話題をさらったのは、つい先月のことだった。しかし、来年もまた熊谷組の動向に、違っ...
「日本人は外国人を差別しすぎ!」海外進出するゼネコンの傲慢さとは?
「日本人は外国人を差別しすぎ!」海外進出するゼネコンの傲慢さとは?
外国人を差別をする日本人技術者が多い 海外の建築案件に長年従事してきた私には、とても気になっていることが一つあります。 それは「外国人を差別をする日本人技術者がとても多い!」ということです。特に海外での建設現場の経験が、...
ベテランなのに工事実績ゼロ?内山建設の技術者育成方法
ベテランなのに工事実績ゼロ?内山建設の技術者育成方法
内山建設の技術者が語る、土木の面白さ 株式会社内山建設(宮崎県日向市)は、1955年に創業した地域建設業を営む会社。九州地方整備局や九州農政局、宮崎県などを中心に、地元宮崎で仕事を受注してきた。 2005年には「土木」だ...

この記事を書いた人

野口 英郎
野口 英郎
この著者の他の記事を見る
アジア、アフリカなど海外の建築現場で長年、施工管理に従事している。世界中で対日感情が良好なのは、先人たちの積み重ねである。日本人として恥ずかしくない技術者でいたい。
ゼネコンのクロンボ発言、無条件で「日本人のほうが上」という技術者の慢心 ゼネコンのクロンボ発言、無条件で「日本人のほうが上」という技術者の慢心

施工の神様をフォローして
最新情報をチェック!

  • フォローする5388

現場で使える最新情報をお届けします。

  • 施工の神様
  • 技術を知る
  • ゼネコンのクロンボ発言、無条件で「日本人のほうが上」という技術者の慢心

コメント(0)

コメントフォームへ

コメントする コメントをキャンセル


コメントガイドラインをお読みになった上で投稿してください。

email confirm*

post date*

あなたも施工の神様に記事を投稿してみませんか?
おすすめ記事
  • 【髙松建設】「古来の技術と新たな発想を融合する」世界最古の企業”金剛組”再生でベスト・プロデュース賞を受賞

    【髙松建設】「古来の技術と新たな発想を融合する」世界最古の企業”金剛組”再生でベスト・プロデュース賞を受賞

  • 点数稼ぎに走るのは「なんか違う」

    点数稼ぎに走るのは「なんか違う」

  • 「暗闇の先の光見て」コロナ禍の”希望のトンネル貫通写真”が心に響く

    「暗闇の先の光見て」コロナ禍の”希望のトンネル貫通写真”が心に響く

  • 「地元の人間の意地。ただ、それだけ」 家族を失ってもなお、愛する石巻の復興に命を懸けた現場監督

    「地元の人間の意地。ただ、それだけ」 家族を失ってもなお、愛する石巻の復興に命を懸けた現場監督

  • 建設業界をイヤになった主任技術者は”造園”へ急げ!

    建設業界をイヤになった主任技術者は”造園”へ急げ!

  • 人と機械はどう補完? これからの橋梁点検

    人と機械はどう補完? これからの橋梁点検

注目のコメント
  • 権力を振りかざす世間知らずの勘違い野郎どもは本当に消えていただきたいです。

    「○んでくれ」「くせーんだよ」 発注者からの脅迫・暴言集【実録】
  • 公務員なんて、甘ったれのわがまま人間の巣窟。特に、バブル世代にパワハラとかするのが多い気がする。

    「○んでくれ」「くせーんだよ」 発注者からの脅迫・暴言集【実録】
  • 34℃で湿度がどれくらいか判断出来ないが今日びの38℃超え猛暑に比べればまだまし。 皆が言う体調管理なんかで対応出来る範囲を超えている。 朝一番から警戒レベルMAXが普...

    最高気温36℃の”猛暑日”。舗装工事は中止すべきか?【熱中症対策】
  • 勝手に喫煙休憩するな→即飛び蹴り シュールなコントみたいだな

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 辞めていいんじゃねーか? 下請けの奴隷ならともかく、大手ゼネコンの現場監督ならやりたい奴いくらでもいるだろw

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 若くても無能なら要らない

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • そんな無能はやめた方が現場のためだよ

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 飛び蹴りは普通に罪にならないか?

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 休憩するなら水分取るだけで充分なのにねwタバコまで吸いに行き注意されると即飛び蹴りとはヤニ中毒は危険だな

    「暴力も必要かも」大手ゼネコンの若手現場監督に、飛び蹴りした鳶職人
  • 結局本人の申告によるものでしかないので、無理がありますよ。 すべての作業員さんにカメラつけて録画でもするならば別ですが。 公共工事にしろ民間工事にしろ、昔からすれ...

    「チェックシートで熱中症を防ごう!」 それができたら誰も苦労しない
  • 熱中症チェックシートは本当に不毛。 挙句の果てに、それを書いていても熱中症が発生したら「管理が甘かったからだ!」といってチェック項目を増やしたり、記入内容の真偽を...

    「チェックシートで熱中症を防ごう!」 それができたら誰も苦労しない
  • 建設業界のパワハラと言うよりは特定の会社の特定の上司のパワハラ。

    元自衛官が建設業界に転職したら、”パワハラの巣窟”でした
  • 返信した人の日本語もわかりません。 やり直し

    元自衛官が建設業界に転職したら、”パワハラの巣窟”でした
  • 建設業界って 何処に業界のパワハラをかいてるの? やり直し

    元自衛官が建設業界に転職したら、”パワハラの巣窟”でした
  • 所長が部下の人間性を否定するような現場がうまく回るはずがない。 現場は信頼関係で成り立っている。 現場の雰囲気は主に所長がつくりあげあてしまう。そのような管理職が...

    65歳以上と外国人は、全員”安全弱者”のヘルメットバンドをつけろ!? 納得できない話
  • この著者は神様とは思えないです まず、職人は工程を縮めたいんじゃなく無駄が嫌いなんです。それは管理者もだと思いますよ。 無駄=損害ですからね。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • スーパーゼネコンの監督とは仲良くなれないな。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • まったく現場の事を理解していない! もっと色んな事を経験して、勉強して下さい。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • 不仲は横柄で生意気ななゼネコンのセコカンが原因だと思いますけどね。 舐められない様な教育受けているので仕方ない所もありますが。 職人さんも見栄えよりも工数へらして...

    「不仲説」 現場監督と職人
  •  不仲なら発注しない、請負わない。 お互い仕事できなくなればいい。

    「不仲説」 現場監督と職人
  • キャリアを考える
  • インタビュー
  • 失敗を生かす
  • 技術を知る
  • エトセトラ
  • 資格を取る
  • 建設
    用語
【PR】施工管理技士の転職に特化した求人サイト
施工の神様ロゴ
  • 施工の神様とは?
  • 原稿募集
  • 取材ライター募集
  • 運営会社
  • PR・プレスリリース
  • プライバシーポリシー
  • 広告掲載について
  • お問い合わせ
Copyright © 2025 WILLOF CONSTRUCTION, Inc. All Rights Reserved  リンクフリー
施工の神様