「何とかしろ」はダメ、「濃く働け」でもダメ
残業時間を減らすということは、働く時間を短くするわけですが、仕事量そのものは減りません。つまり、時間を短く、仕事量をこなす、この2つを両立させて出来高を下げないことが管理職には求められることになったわけです。
一方で、今度は「濃く働きましょう」という言葉をよく耳にするようになりました。
しかし、そもそも濃く働いている人が、長く働くことをまずやめさせる単純な方法として、長時間残業を撤廃しようというのが、本来の働き方改革の趣旨だったのではないでしょうか?「濃く」働いている人が「濃く」働くって今さら何ですか?指標すらないのですから。
管理職としては、今まで出来高を上げていた濃い労働時間が減ることを踏まえ、さて、どうやって出来高を上げるかに知恵を絞らなくてはならなくなりました。
この問題に立ち向かうべく、「濃く」の指標も、そして働き方の方針・計画も提示せず、ただ「濃く働きましょう」を連呼しても、ゼネコンの管理職は務まりません。
出来高を上げる管理職の資質
では、この受難を解決するには、管理職たるものどうすべきか?それがなかなかの難題です。
業務スケジュールと難易度、その量の把握は当然のこととして、部下一人ひとりの業務におけるスキルや得意分野、将来の希望は何なのか、までを理解しなければなりません。
また、性格の把握も必要です。例えば、根気があるとかないとか、周囲の人との接し方とか、かなり詳細に理解したうえで、適切な量と質の業務を、適切な者に配分することが根本になります。
時として、部下の家庭の事情などについても、さりげなく入手して考慮する必要があります。公平公正に、工期に間に合うように仕事を割り振らなければなりません。
さらに、昔「ホーソン実験」という作業能率に関するアメリカの実験がありましたが、人間関係や雰囲気の悪い職場では作業効率が下がりますので、そこも考慮しないといけない。
これからの建築現場では、かなり高度な管理能力が必要となります。働き方改革の中、出来高を上げられるか否かは、部下よりも管理職次第といっても過言ではないと思う次第です。
こういう記事を管理職経験者の方がかけるんですね
若輩ですがたのもしいです
東京スカイツリー、凄い