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「胸が大きくて安全帯がきついよね」建設現場でハラスメントが無くならないワケ

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長井 雄一朗
公開日:2019.03.27
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ヒューマン・クオリティー代表取締役の樋口ユミさん

ヒューマン・クオリティー代表取締役の樋口ユミさん

目次
  1. 昔ながらの"現場の常識"は通用しない
  2. ハラスメントはすぐにネットで拡散する時代
  3. 「建設業はこういうもの」という危機感の無さ
  4. 昔かたぎの「仕事は見て覚えろ」はパワハラ
  5. 「胸が大きいから安全帯がきついよね」
  6. 「外国人には問題がある」という人種差別

昔ながらの”現場の常識”は通用しない

昔から”建設現場の常識”として通用してきたことも、最近ではハラスメントのカテゴリーに含まれることがある。星雲の志を持って建設業界に飛び込んできた若者や女性が、現場でのハラスメントに耐えられずに退職してしまったという話を聞くことは少なくない。

そこで、『建設現場のハラスメント防止対策ハンドブック(労働調査会)』『ハラスメント時代の管理職におくる 職場の新常識(朝日新聞出版)』などの著書があり、ハラスメント対策の専門家であるヒューマン・クオリティー代表取締役の樋口ユミさんに、現場監督や職人たちが建設現場で気を付けるべきハラスメント対策のポイントについて話を聞いた。

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ハラスメントはすぐにネットで拡散する時代

――ハラスメントと企業の関係性は?

樋口ユミ 私は、法人を対象とした「ハラスメント対策コンサルタント」という仕事をしています。ハラスメント防止を目的とした研修を開催したり、会社の外部相談窓口となったり、実際にハラスメントが発生してしまった際の人事労務担当者へのサポートを行っています。

ハラスメントは、その会社・団体・組織の風土といった、一種の”社風”と密接に関わっています。ハラスメントをした人、あるいはされた人だけの問題、つまり”個々の問題”に集約されないのです。

私はハラスメントされた方々に寄り添うことが仕事です。ただ、ハラスメントをした人の言い分も理解できることがあります。何でもハラスメントだとする風潮に違和感があるのも本音です。

しかし、真っ黒なハラスメントは対象者を徹底的に追い込み、場合によっては自殺してしまうこともあります。グレーなハラスメントもじわじわと人を傷つけます。

年長者の方には、「今の若者は弱い」「昔はこれくらい言うのは普通だった」などの言い分もあるでしょう。ただ、今は働き方改革に代表されるように、「今の時代にあったやり方に変える必要がある」「もっと心豊かに働く社会になって欲しい」といった働く人の声がより大きくなり、反映されつつあります。

だからこそ、ハラスメントは今、会社にとって最もリスクのある事案であり、これを防止することにつとめなければなりません。

――ハラスメントによる具体的なリスクとは?

樋口 まず、ハラスメントが横行している会社は、健全な人間関係が成立している職場ではありません。そのような職場は離職率も高いでしょう。

しかも、今は匿名掲示板や就職サイトにも悪評が書かれる時代です。新卒者からは「この会社には入らないほうがいいな」という動きも当然出てきます。実際に、人事担当者が掲示板の書き込みを常に追い、内部情報やハラスメント情報が書かれると削除依頼をする会社もあります。

悪い情報がネットで拡散し、新卒者が集まらなくなると、中途採用に頼らざるを得なくなるわけですが、会社が健全な世代交代を進めるためには一定数の若者が必要です。

若者から嫌われる会社、組織、団体は、それだけで内部改革を行う必要性があります。その一環がハラスメントの防止なんです。このリスクを建設業界にとっても他人事ではないことを知って欲しいですね。

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この記事を書いた人

長井 雄一朗
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建設専門紙の記者などを経てフリーライターに。建設関連の事件・ビジネス・法規、国交省の動向などに精通。 長年、紙媒体で活躍してきたが、『施工の神様』の建設技術者を応援するという姿勢に魅せられてWeb媒体に進出開始。
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