材料と資材の調達をめぐる賄賂
材料と資材の調達を任されていたガーナ人が、資材・材料の決定と引き換えに多額の賄賂を業者に請求し、受け取っている事が判明した。
「駄目だ」と私が言ってるのにもかかわらず、何回も承認のサインを求めてきたり、私の知らないうちにコンサルに直接承認を願い出たりしていたので、「どうも変だ」とは薄々感じていた。
決定的な証拠を掴んだのは、窓につける格子の造りが余りにも雑なので、「業者を代える」と通告した直後だった。その業者が現場に乗り込んで来て、ことの全てが判明した。
本人に「どうなんだ!」と聞くと、証拠は全て挙がってるのに「知らない」とトボケた。
しかし、まだ実害は無かったので、私はもう一回チャンスをやろうと決めた。
だが、結局そのガーナ人は一週間で現場に来なくなった。
日本人も悪行を働く海外の建築現場
海外で建築の仕事に関わっていると、この手の事件は珍しくも何ともない。ザラにある話だ。
現地の人間のみならず、日本人が同じ様な事をやってるのも見たり聞いたりする。
情けない話だが、日本人が業者に材料選定の見返りに金を要求したり、業者から金を借りたのに返せなくなり、なりふり構わず、無理矢理その業者の製品を選ぶように現場へ指示する事も実際に見ている。
これから海外で働く日本人は、賄賂に手を染めないことを祈るばかりだ。