配管工事の常識を覆す、配管調査専用のAIロボ
山形に、配管工事の常識を覆そうとする設備工事会社がある。
――今、配管工事をめぐっては、ある問題が起きている。時代の変遷により図面も喪失し、配管が施設のどこを流れているのか分からなくなっている事例が増えているのだ。ということは、配管工事のために壁や地面を掘り返して、大規模に工事を実施しなければならないことになる。
しかし、もし修繕箇所をピンポイントで把握できれば、工事費は安く抑えられ、工期も大幅に短縮できるようになる。
そこで、弘栄設備工業株式会社(山形市)は立命館大学と共同で、AIにより自律的に配管内を動き回り、配管が流れる場所や配管のどこが老朽化しているかを”見える化”する「配管調査ロボット」を開発。配管工事の新たなソリューションを提案している。

弘栄設備工業が開発した配管調査ロボット「配管くん」。全長は60cm、重さは2kg。
東北の設備工事会社が、なぜロボットの開発に至ったのか。弘栄設備工業株式会社の船橋吾一代表取締役に、配管調査ロボットの概要と開発経緯について話を聞いた。