舗装の仕事は「目に見える」のが魅力であり、厳しさ

中越勝美さん。ミタニ建設工業株式会社 舗装部
――ミタニ建設工業に入社してどれくらい経ちますか?
中越さん 高校を卒業後、ミタニ建設工業に入社してからずっと舗装の仕事をしてきました。今年で21年目になります。高校生の頃から、「道路づくりがしたい」という思いがあったので、ずっと舗装の仕事をしてきたことに満足しています。
――舗装工事の魅力は?
中越さん 舗装の仕事は、トンネルや橋の工事に比べ、周りから作業を見られながら行うことが多いですし、できあがったものも目に見えます。そこに魅力を感じていますね。
自分が以前担当して、数年経った現場を車で通ることがありますが、自分がやった仕事が目に見えるカタチで残っていることに、喜びを感じます。

中越さんが担当した「朝倉駅針木線県単街路整備工事」
一方で、舗装の仕事は「出来不出来がすぐ分かる」ので、シビアな面もあります。実際に自分が車で通って「気持ち良い」と感じると最高の気分になりますが、あまり状態が良くない場合は、「もうちょっと、ジョイント部分を下げちょったら良かった」などと反省することもあります。
実際に作業をするのは作業員さんですが、最終的なチェックを含め、作業の指示は現場監督の責任なので、モノが悪いのはすべて自分の責任です。完了直後の最終チェックを行うのですが、舗装工事の場合は、その判断が難しい部分があります。
――気を付けている点は?
中越さん 舗装工事では、沿道の民家との取り合わせ部分の施工の仕方や計画の立て方は、現場監督の感覚に負うところが大きく、「人それぞれ」なところがあります。結構個性が出るんです。
私がとくに気をつけているのは、現道への「すりつけ」の部分です。車で通ったときに段差を感じないようなすりつけを常に心がけています。キレイなすりつけができている舗装を見ると、他社さんの現場でも「なかなか能力高いな」と思うことがあります。
――舗装部の体制は?
中越さん 舗装部には約20名の技術者がいます。ここ4年ぐらいの間に、若い子が入ってきています。それ以前は、自分が一番の若手のような状況がずっと続いていたので、若い子を指導する機会がありませんでした。
今の自分の現場には20歳の子がいるのですが、昔自分が教えてもらったときと同じやり方は、今の子には通用しません。凹んでしまって、下手すると辞めてしまうからです。昔に比べれば、「甘いやり方」で指導するようにしています。もう、「優しく言い聞かせる」しかないですね(笑)。
「分からないことはなんでも聞いて」と言っているのですが、それでも自分の判断でやって、後でミスとして発覚する。それで萎縮してしまって、ますます聞かなくなるという悪循環に陥るケースもあります。
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30代がいなくて20代が増えてるってことは、震災前は全然人を取ってなかったんだね。
それは国の発注量が少なかったのも要因だと思うけど、もっと長い目で建設投資額は考えたいね。