技術者は好奇心を失ってはいけない
――鹿島を辞められてからは、どのような仕事をされてきましたか?
奥平 もともと65歳まで鹿島で働く予定だったのですが、ある女子大学の非常勤講師も兼任していて、その大学から教授としてのオファーがあったので受けることにしました。住居デザイン研究室の室長も兼ねながら、若い人たちの教育を実務の経験を生かして指導していました。
大学を退任してからは、(株)岩村アトリエで「SDGsの商業版の事例作成」などに携わっています。
――奥平さんは現在73歳ですが、今でも精力的に働ける秘訣は?
奥平 若い時と比べると衰えは隠せませんよ。昔は街中を歩くときは小走りで客先に向かっていましたが、今はゆっくりと歩いています。
やはり、定年後は足腰を丈夫にするために歩くべきですね。私は今、朝と夕に犬の散歩で毎日2回歩いていますが、これが健康の秘訣です。
それに、早朝に起きて思いつくことをなんでも調べているのですが、高齢者になっても好奇心を失わないほうがいいですね。
――最後に、若き技術者たちに何かアドバイスを。
奥平 今の話の繰り返しになりますが、好奇心を抱き続けることが大切です。自分の人生を振り返っても、自分の業務以外のことについても興味を持っていました。
施工管理技士や現場監督も、現場を管理することはもちろん重要ですが、それだけでなく人やモノ、エネルギーなどをあらゆることを網羅して管理することも大事なつとめです。
ある評判の現場所長のもとにインタビューに行ったことがあるのですが、その方の現場を観察すると、毎朝、所長自らが朝礼を行い、資機材の整理整頓も徹底していました。誰が見ても分かりやすいよう書類も統一化され、ローコスト化にも成功していました。
他の現場から学ぶことは多いので、事務所にこもるのではなく、できるだけ多くの人と会うべきだと思います。
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いくら口を酸っぱくして重要な事を説いても下請けがアホだとどうしようもない。