ブラスト工法をペルーに持って行ったら成功するかも?
――東京ではどのような現場を?
ジャニスさん ほとんど首都高速道路の橋梁補修の現場です。一番最初は横浜の現場管理のために1ヶ月ほど滞在して、本社に一旦戻って、東京の現場に来て、それからずっと首都高の現場という感じです。
――ブラストの現場?
ジャニスさん そうです。最近まで神奈川の約3,500m2ほどの現場をやっていました。工期が短い現場でしたが、東京でずっとお世話になっている職人さんたちと楽しく仕事ができました。次は小松川線の2万3,000m2の現場が控えています。
東京に来てから数千m2の大きな現場が多くなっています。去年の夏、首都高の設計要領に弊社の循環式エコクリーンブラスト工法が標準工法としてスペックされたため、これからどんどん仕事が増えると思います。もちろん、首都高以外にも、国土交通省をはじめ、様々な発注者から仕事が入ってきます。

ヤマダインフラテクノスの循環式エコクリーンブラストシステム。ブラスト工法とは、鋼鉄製の構造物の塗装面に対し、非鉄系スラグなどの研削材を圧縮空気で投射し、古い塗膜やサビを除去するほか、鋼材の表面を清浄粗面化するもの。循環式システムは、研削材を再利用するのが特長。
――仕込みはバッチリですね(笑)。
ジャニスさん そうですね(笑)。やはりブラストの技術が優れているからだと思います。ブラストをかけると、ボロボロの橋が新品のようになるんです。今はメンテナンスの仕事が楽しくてしょうがないです。橋のメンテンナンスの仕事を通じて、いろいろな方々とお知り合いになってきたのですが、その方々が魅力的過ぎて、その影響が大きいですね。
みなさん、「今はもう新設の時代じゃない」と口を揃えておっしゃいます。そういう方々のお話を聞いていると、感動が止まりません。今架かっている橋は、今より技術力がない時代に、先輩たちが努力して、丈夫につくった橋です。それを「今の時代のわれわれがなぜちゃんと守らないのか」というようなお話を聞くと、「確かにそうだ」と思います。
大きな仕事が増えると、さすがに一人ではムリなので、新たにもう一人入ることになっています。正直一人はシンドいです(笑)。職人さんとかいろいろな方々に支えられてなんとか頑張っているところです。
将来的には、東京の人員はどんどん増えていくと思います。本社を上回る売上を上げるのが今の目標です。ただ、売上だけじゃなく、楽しく働きやすい職場にしていきたいですね。
――今後もこの会社で頑張っていく考えですか?
ジャニスさん そうですね。ですが、会社にも「いつかはペルーに行きたい」とは言っています。ブラストの技術をペルーに持って行ったら、けっこう成功するんじゃないかと考えています。
ただ、今じゃないので、将来的な展開として、そういうことも考えているというところです。会社からは、半分冗談で、「ペルー支店を開けば良い」と言われています(笑)。
関東に来てわずか1年のスピード婚
――ジャニスさんは、コミュ力も高そうですね。
ジャニスさん そうかもしれません。プライベートでも、スーパーなどに行っても、レジのお姉さんに「カワイイですね」とか普通に話しかけています(笑)。
――本場のラテンのノリで(笑)。
ジャニスさん はい(笑)。そのノリで、街コンに参加したら、良い人がいたので、知り合って半年ぐらいで婚約しました(笑)。
――はやっ。
ジャニスさん 彼は、私がペルー国籍であることに喜びを感じてくれていて、子どもができたら、自分で国籍を選んでほしいとすでに言ってくれています。私が将来ペルーに行くかもしれないことにも賛成してくれています。
日本人離れしたスゴくオープンマインドな優しい方なので、そこが気に入りました。
――どんな方?
ジャニスさん 彼は22歳の専門学校生なんです。今年都内にある建設会社に就職する予定です。
――彼は土木の勉強をしているのですか?
ジャニスさん スポーツトレーナーの専攻なんですけど、「僕も建設会社で現場監督をやりたい」と言って、建設会社に就職しました。
最近は、土木の未経験者でも「入ったら教えるから、ぜひ」という建設会社が多いんです。弊社も同様です。