定着率90%を確保するメンター制度
――一般的に、建設業界は離職率が高い傾向がありますが、御社の定着率は90%です。この秘訣は?
鶴岡さん 社員同士の関係が近いので、上司-部下の関係性でも部下が自分の思いを率直に伝えることができることは大きいですね。小さなことで思い悩んでしまう新人は多いので。
丸本さん 私は新卒1年目ですが、先輩社員とペア1対1で指導されるメンターがつきます。メールの打ち方、挨拶の仕方、立ち回り、社会人としての常識など丁寧に教えてくれます。
メンターというだけあって、仕事のことだけではなく、小さい相談ごとなど精神面でのフォローもしてくれます。上司には言えないこともメンターには言えるので。
鶴岡さん 私はメンターとして後輩社員の相談ごとを受ける立場ですが、人事異動で部署が離れてからも、後輩からいろいろな連絡が来ます。その子が悩んでいるようなら、私も電話で「どうしたの?」と聞くようにしています。離れてもいい関係が継続することが魅力的な制度です。
鈴木さん 施工部でも年齢が近い者同士、入社3年目の職人と新人がメンターとメンティのペアを組んでいます。
初めは、職人同士でメンター制度を導入して機能するのかと思ったのですが、想定以上にうまくいっています。私くらいの年の職人がメンターになると、若い職人は悩みを打ち明けづらいようです。若い職人は技術的なことについてどう聞いたらいいか分からないという悩みは多いようです。
私が新人の時は20年前なので、今と時代が全然違います。今のメンターたちは新人に対して、「自分が新人だった3年前は、こうやって仕事を回していたよ」と自分の実体験をもとにアドバイスしています。私もメンターに任せて、あえて口を出していません。
――このほど、第6回 ホワイト企業大賞 「推進賞」も受賞されましたが。
鶴岡さん 当社の企業理念は、「社員の幸せを通して、お客様に満足を提供し、社会に貢献する」ことです。一方、ホワイト企業大賞では、ホワイト企業を「社員の幸せと働きがい、社会への貢献を大切にしている企業」と定義づけていて、理念が近い。

推進賞を受賞し、ホワイト企業企画委員長と握手をかわす佐々木社長
当社では、これまで上下関係や社歴、部署の壁を越えてスキルアップできる研修制度や、女性の職場環境の改善など、社員が一丸となって意見を出し合い社風の形成を行ってきました。その結果、若手新入社員の定着率の高さにもつながっているのだと思います。
鈴木さん 今後は施工会社をグループの中で立ち上げ、職人が稼げる環境をつくっていきたいですね。職人の仕事は朝が早く、夜は遅いので、その頑張りをもっと職人に還元させ、職人らしく自分の腕一本で食べていくことを具現化したい、職人にふさわしい地位と賃金を確保していきたいですね。
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