「患者さん」が増えるのはこれから
――売上はどんな感じですか?
真鍋社長 今期の売上は14億円が目標ですが、ほぼ達成できると考えています。
おかげさまで、会社設立以来、7期連続黒字できています。成長過程にある間に、新たな事業を立てていきたいと考えています。
その一つが、東京大学生産技術研究所が開発した自己治癒補修材の販売です。ウチが総代理店になっています。韓国には、狭隘な場所でも基礎杭が打てる「SAP工法」という技術があるのですが、この技術の日本普及も進めたいと考えています。
そして、もう一つが海外展開です。すでに、韓国とベトナムに現地法人を設立しています。東アジアのインフラも日本と同様に順次老朽化していきますので、そういった海外の維持管理の仕事もとっていきたいと考えています。
PCの維持管理の仕事はまだ出始めたばかりなので、「患者さん」が増えてくるのはこれからです。ウチのような会社が今後も必要とされるのは間違いないと考えています。
類似する会社も増えてくるだろうと思っているのですが、今のところあまり話を聞きません。いまだに「調査、設計、試験は別々」という会社ばかりです。ウチのような会社が出てくることを期待しています。
――「100年コンクリート」というワードを使う会社もありますが。
真鍋社長 高強度なコンクリートの開発は有意義だと思いますが、コンクリートはどうしても経年劣化します。寿命が伸びたとしても、維持管理メンテナンスは必要になってきます。
先の東京オリンピックや大阪万博のために、整備された高速道路を代表とする社会基盤構造物は、短い工期で大量に建設されたものです。
当時としては最善を尽くしていたと思いますが、施工技術の限界、材料自体の問題点、設計・施工マネージメントの未成熟さがあったことも事実です。それゆえ、本来コンクリートが有している耐久性を発揮できてはいません。
今の時代でも同様であり、国家などのイベントのために急速施工を余儀なくされる場合も多々あります。後の世に問題点が露呈する可能性を秘めていると思います。
技術の発展にゴールはありません。広く技術の見識を持ち、社会貢献となるより良いものを生み出す努力を一生続ける強固な意志が必要です。
技術は日進月歩で変革しており、常に自身の技術を研鑽する努力を怠ってはならないと痛感しています。
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