ウェビナーでキャリア官僚を採用できるか?
国土交通省は、今年3月から総合職新卒向けのWEBイベント(セミナー・説明会、個別面談など、以下ウェビナー)を実施している。言うまでもなく、新型コロナウイルス対策のためだ。
当初は、霞が関に出向いて、イベントの様子を取材することにしていたが、こちらも地元県知事からの「首都圏への渡航自粛要請」を受け、あえなく断念。
じゃあと言うことで、オブザーバーとしてウェビナーそのものに参加し、取材することにした。国のキャリア新卒採用にウェビナーはありなのか。求める人物像などを含め、担当者の酒匂一樹さん(国土交通省大臣官房技術調査課技術調査係長)に話を聞いてみた。
「防災・減災」ウェビナーを傍聴
今回、傍聴したイベントは、4月17日に実施された中堅職員によるセミナーのうち、防災・減災をテーマにしたコマ。講師に立ったのは、入省20年目の中須賀淳・水管理・国土保全局治水課流域減災推進室企画専門官。荒川の治水対策、避難対策など、これまでの仕事を振り返りつつ、「防災減災に絶対的なゴールはありません」と述べるなど、事前防災の必要性、難しさなどを説明。チャットを通じ、参加者との質疑応答を行う時間もあり、少々突っ込んだ質問にもざっくばらんに回答していた。
ウェビナーといっても、イベントの内容は相対イベントとほぼ同じ。まず国土交通省から説明した後、質疑応答に入るスタイルだ。ただ、プライバシーに配慮して参加者の顔出しはなく、質問のやりとりはチャットで行うことになる。なお、個別面談にでは、顔出し、声ありでやりとりする。
「動画を見る限り、水位計は水没か水没に近い状況で、観測不能の期間が生じたと考えるのが妥当だと個人的には思う。計測値は10分ごとなので、濁流が橋桁を越えるような状態が10分未満ならピーク水位を測定できたとも考えられるが、もっと長く続いていたと思われる。なんとも腑(ふ)に落ちない計測結果だ」と答えた。
国交省九州地方整備局(福岡市)の酒匂一樹・河川計画課長は9月27日、朝日新聞の取材に応じた。「水位が測れていることは事実。計測値は水位計からリアルタイムで外部のサーバーに送信されている。水没すれば『センサー異常』と通知されるが、そうなっていない」と答えた。