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コネでゼネコンに入社。しかし施工管理6年で退職した「公務員」の胸中…

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公開日:2018.01.12 / 最終更新日:2018.02.02
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 「年収1000万円超」大学教授が反対するモデルルーム建設会社への転職

転職にあたっては、建築関連の仕事ということだけはどうしても譲れなかったので、建築関係の業種で求人を探しました。建築施工管理技士として、ゼネコン、ハウスメーカー、ディベロッパー……いろいろ探してはみたものの、あまり乗り気でない転職活動はなかなか最初の第一歩が踏み出せず、形だけの転職活動が続きました。

ある日、いつものようにダラダラと転職先を調べていると「成果報酬を積み上げれば、年収1000万円超」という、分譲マンションのモデルルーム建設会社であるB社の求人情報に目がとまりました。建設業界かつ現状より給料アップというのが最低条件だったところに、努力次第で「年収1000万円プレーヤー」という、男なら誰しもが憧れるような規模の条件が飛び込んできたのです。早速B社に連絡すると、交通費を全額負担するから面接させて欲しいという返信をもらったため、B社本社のある大阪に向かいました。学生時代の暗黒の就職活動が嘘のように、B社から資格を持っている点や規模の大きい建設現場の工事監理経験者という点について経験者採用枠でかなりの高評価をいただき、すぐにでも転職してきて欲しいという話になりました。

私はB社を希望転職先として転職する気満々で、大手ゼネコンA社を退社する旨を大学の教授に報告のメールをしました。しかし、アポを取って訪問すると「そんな会社は絶対ダメだ!似たような仕事に就いている施工管理技士を見ているが、土日休みと書かれていても激務で休みをとりにくいからやめておきなさい。」と猛烈に反対されたのです。結局、教授の意見を尊重して、B社に断りの連絡を入れましたが、当時の私は、自分に対するB社からの高評価にのぼせていて、いくら恩師で激務度が高いとはいえ、なぜ反対されたのか分かっていませんでした。

 嫌いだった公務員に転職した理由は「マンション紛争」

そんな頃、低層住宅の集まる私の自宅周辺で、高層分譲マンションの建築計画が沸き上がってきました。日照、通風、騒音振動、不特定多数世帯の流入など、さまざまな問題があるとして、必然的にマンション紛争に発展し、私自身も建設反対の住民運動に参加することになりました。その際ファシリテーターとして公務員の方が間を取り持ってくれたのですが、その調整能力、議事進行、建築に関する知識は申し分ありませんでした。建物を作ることしか知らなかった私にとって、建てるために必要な知識の奥深さを知ることになり、公務員に対するイメージが好転し、新鮮さを覚え始めました。

一方で転職活動は、またなんとなく探す日々に戻っていました。そんな折に今度は妻からの転職情報で、「こんな求人を見つけたから受けてみたら?」と、建築系地方公務員の採用試験を提案されました。ゼネコンA社では、役所発注の工事で痛い経験をしていた私にとって、公務員の印象は良くなかったため、自分自身が公務員になるという姿はまったく想像できませんでした。しかし、マンション紛争で優秀な職員に接したことで、建築系公務員に少し興味があったことと、一級建築士をはじめとした、管工事、電気工事職人に関わることが出来ながら仕事がなくならない安心感、建築する側ではなく「建てるための建築系・土木系の総合職」に対する興味から、「ダメもとでも、受かればラッキー」という気持ちで受験することにしてみました。

それほどまでにゼネコンA社での施工管理が好きだったのです。妻が偶然建築系地方公務員の求人を見つけたことと、マンション紛争という2つの出来事から、なんとなく受験した採用試験でしたが、なんと合格。またお叱りを受けるかなと思いつつも、再び大学教授に報告したところ、今度は前回と打って変わって「良いところに決まったじゃないか。おめでとう」と労っていただけました。このとき初めて、教授は何よりも門下生の幸せを一番に考えているということを、身をもって知りました。その後、お世話になった大手ゼネコンA社社長に報告したところ、「おめでとう、不安定なところに行くならばウチにいれば良いけど、確実なところに決まって良かったね」と言ってもらいました。こうして、私の転職活動は終わりを迎え、新しい仕事の人生の一歩を踏み出すことになったのです。

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この記事を書いた人

水清魚棲
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ゼネコンに6年勤務した後、公務員(技術職)に転職した建築施工管理技士。ゼネコンから役所に転職する技術者が増え、「役所のつまみ食い」が何かと問題視されている昨今ですが、私の場合は施工管理技士の人手不足が騒がれる前に転職したので事情が多少異なるかと(笑)
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