ただ現場に送り込まれただけの女性たち
以前の現場では、元請のゼネコンが盛んにけんせつ小町のポスターを現場の区画壁に貼り、「けんせつ小町」と紹介された女性職員が10人ほど現場に来ていた。
女性たちは皆、学校を卒業してから3年以内くらいの若手だったが、当時、私は安全専任者として現場に入っていたので、毎日の安全パトロールで彼女らと話す機会があった。ちょっと話すだけで、彼女らがほぼ素人なのが分かった。
それはそれでいい。最初は何も分からず、そこから覚えていくのが当然で、知ったかぶりせず、分からないことは分からないから教えて下さい!と聞いて回るのが一番いい。
ある日、現場で地這のケーブルが多く見受けられ、その指摘があがった後で話をしていた時に、一人が「地這のケーブルって何ですか?」と聞いてきた。
質問に対して説明をした後、「ここの現場では何をやるように言われて来たんですか?」と尋ねると、首をひねって隣の女性と顔を見合わせ、「まぁ現場をよく見て、その感想を書いたり、安全パトロールを一緒に回って、安全のことを覚えろ!と言われてるんですが…」と、語尾になるほど声が小さくなっていった。
彼女らと一緒に回っていた男性職員は、彼女らに何かを教えたり指導するわけでもなく、妙に気使って彼女らに愛想笑いを浮かべる様は、とても建築現場の最前線とは思えぬ雰囲気だった。
やはりゼネコンの人間たちは、現場に入った彼女たちをどう教育し、どう育てていくかは、まだ試行錯誤が始まったばっかりで、とりあえず現場に送り込んで、けんせつ小町の姿を認知してもらうところから始めよう!程度の意識しかないのだろう。
だから現場に来る女性たちが敬遠されるのだ。「ただのお飾り」と現場の人間から言われてしまいかねない。ただそれは、彼女たちのせいではない。仕組み作りを怠り、見切り発車で入社させてしまった会社のせいだ。
パフォーマンスだけで終わっていいのか?
建設業界を女性の活躍できる業界にしていくことは、簡単じゃないのも分かるし、教育係の人もさぞ悩んでることだろうと思う。いやいや、若手の男性に対してはどうなんだ?できてんのか?と言う人だっているかもしれない。
このままだと単に流行に乗って、「建設業界だって女性が現場に進出してるぜ!」という、世間に対するパフォーマンスだけで終わってしまう可能性もある。送り込まれた女性たちのほうこそ、いい迷惑になりかねない。
標語や取り決め、けんせつ小町にしても、貧困な発想の末路はどうなるのか。今のままだと、このまま自然消滅するような気がしてならない。せっかく新たな試みを開始し、そこから新しく建設業界に入ってきてくれた若者だっている。何かしらの成果に繋げてほしいところだ。
この業界は貧困な発想で溢れている。見切り発車で始まることも多い。それゆえ、無理難題が自分に降りかかってきて苦労することも多いだろう。それでも最善の努力をして、ハードルを飛び越える努力を続けて欲しい。粘り強く改善していけば、良くなる可能性は十分ある。自分のためにも、若手のためにも、業界のためにも、その努力は決して無駄にはならない。
良い記事だと思います!
公共工事にバンバン採用しましょう!
男性と違う感性できっと上手く仕事が流れる気がします。
国交省もきっと大喜びだと思いますよ!
モデルとして女性だけで作った建物なんて国外にも宣伝になるんじゃないでしょうか?
男性であろうが、女性であろうが、1人に人間をエンジニアに育てる事は忍耐が要る
それ通りだと思います
ブラック企業が多い企業、理想と現実は違う。
ゼネコン社員です。工事予算から捻出して専用トイレやシャワー室更衣室を設けるようにし、女性社員がお飾りにならないよう、教育の進め方を考えながら受け入れてましたが、女性本人が志しを持って入社しないと、無駄に終わる事が多くて、男性社員なら一度に50人が各現場に配属されても、数名は問題行動を多発して早々と辞めます。女性社員の場合は4人が配属されても、1人が問題行動を起こして辞めたとしても、比率が25%と高いので、社内から現場の所長に何を管理してたんだとか、無理な事やきつい事や、失敗しても叱るなとか言うので、どこもハレモノ扱いで、残業させない、土日祝日休ませるとなり、女性社員に学ぶ機会や失敗の後にも諦めないで取り組ませて、目標に到達
する達成感を味わう機会を取り上げてます。また、結婚や出産となると、経験や実績を必要とする現場には圧倒的に不利になるので、保育施設やキャリア待遇を含めて取り組まないと、犠牲を伴う人生を選択する女性はいないと思います。私的には友達のお母さんがヨイトマケの唄の様に建設現場で働いていたので、偏見も無いしもっともっと女性が活躍できる環境を拡げて行きたいと考えています。
女性は概ねコミュニケーションを取るのが上手、指示された事は几帳面にこなそうとする、と感じます。施工管理を仕事にしようとした彼女らは、何を思ってゼネコンの施工管理を希望したのか分からないような男子よりやる気もある。トイレや更衣室などの環境を整えれば、十分に戦力になると思います。女性現場代理人が増える時代も遠くないような気がします。
>資料を作る人間は、誰もそれに気づいていないのだ。
いや、気づいてはいるでしょうけど、仕事というのは「自分の責任の範囲」をやるのが第一ですから。。。。
映画RRRを見ると人生に於ける大義について学べます。
Naacho Naacho (Full Video) RRR で検索は禁止です。
「同じ建設現場で働く女性」に対して、でん部をわしづかみにするなどのわいせつな行為をしたとして、41歳の男が強制わいせつで逮捕されました。
資材置き場で当時20歳の女性に対して、背後から近づき、でん部を両手でわしづかみにするなどの、わいせつな行為をした疑いが持たれています。
2023年01月18日 中京テレビNEWS
容疑者「しりません」
うちの会社にもいます。
若干、老害です。
掲揚旗、ワッペン、ポスター、ステッカー・・・
挙げればきりがありませんが、ただの「お飾り」にすぎません。
旗なんて、挙げたからって誰が見るの?、旗を揚げることで
安全率が上がるとでも?
自己満足ばかりでは業界は衰退します。
「建設小町」という名前自体がすでに偏見になっており、ジェンダーフリーの観点からいえば、「建設小町」とあげること自体に付加価値があるなら、使い方が間違っている。電車で女性用車両があるなら男性専用が必要なわけで、映画のメンズデーと一緒です。
建設小町を採用したら評価値を1点あげるなんて、そもそも考えてる人たちの頭の中に女性蔑視の考えがあり、古いのです。
せっかくいい記事なのに漢字の誤字で台無しに…
嫌煙じゃなくて敬遠
記事ちゃんとチェックして投稿したらいいのに。
失礼いたしました。誤字を修正いたしました。
ご指摘いただき、ありがとうございます。
施工の神様 編集部