夕方は「不陸」が怖い
続いて、他人の建物で気になってしまう2つ目のポイントは「鉄筋コンクリート造でフラットな壁面の場合に、どのくらい不陸になっているか?」です。
型枠を組み立てた時点では「まっすぐな壁」のイメージで組み立てるのですが、見た目では分からないレベルで不陸な状態が生じる場合がよくあります。その中でもいちばん顕著に出る可能性があるのが「西日」などが壁面に斜めに当たった時です。
夕方になると、自分では施工中に全く意識していない不陸な部分が、西日によって影となって露呈してしまいます。しかし、時すでに遅し。もはや建物は仕上がっていて、足場も何もないのでどうすることもできません。私にできることは、嫌な気持ちにならないように、施工完了までは不陸が顕著になる時間帯に建物を見ないことぐらいしかありません。
だから、他人が担当した建物を見ると、ついつい目が行ってしまい、壁面が不陸で凸凹な部分を見ると、なぜか安心してしまうのです。
……しかし上記2点については、建設業(建築の現場監督)以外の人は全く気にしていません。気になっているのは普段から仕事上で悩んでいる同業者だけで、一般の人にとっては、どうでもよい心配事なのです。建築現場監督の職業病です。
お店で気になる「床面の不陸」
さらに、仕事が休みの日にも、お店などで商品を見ながらゆっくり歩いていると、アレっと急に「建築」のことが気になることがあります。
それは「床面の不陸」です。お店を歩いている時に、室内の床が部分的に盛り上がったり、逆に凹んでいたりしていてボコボコになっていると、自分の現場ではなくても、足裏のセンサーがそれを感じ取ってしまうのです。
自分の現場を歩いている時には、床面の不陸で品質的なクレームにつながることがあるので、足の裏に意識が集中していることがあります。足の裏に違和感があると、立ち止まってチョークなどで「塗り」などと現場に記入するためです。
お店で「床の不陸」が気になり、急に立ち止まると、家族に「どうしたの?」と聞かれますが、「何でもない」と答えています。建築現場監督の職業病です。
現場に携わる人間です。
記事を読んで、爆笑してしまいました。自分も”病気”にかかったひとりです。
現場を抱えている時は、寝ても覚めても頭の中で、墨出しから完了まで何度も何度も壊しては建ててを繰り返しています。
他人の建物は、気になって気になって仕方がありません。内装の仕上げは特に目立つので”粗”を探してしまいます。
よかった。似たような病気の人がいて!
大工です。
多分建築業界に携わる多くの方々共通だと思いながら、楽しく記事を読ませて頂きました。
社寺仏閣なんて、大仏様よりも梁と柱の仕口見てる方が楽しいってのが現状です笑
足裏センサー笑
フローリング直張りリフォームの時には特に作動しますね笑
わかります。読んでて、ニヤニヤしてしまいます。
自分は足裏+壁などをコンコン叩いてますねwww