価格以上に優先される「ガラスの安全」の価値
実際の施工事例を見てみよう。ペンシルビルなどの隣接建物との距離が近い環境では、「ファイアライト®」の採用により、仮に隣接したビルが火災に見舞われても炎が入ってくることを防げる防火設備用ガラスとして効果を持つ。
電気硝子建材は、防火ガラスの導入効果や採用傾向について次のように説明する。
「一般的にエレベーターシャフトや階段、吹き抜け部分を通じて急速に炎は燃え広がるため、防火シャッターなどが設置されるが、さらに『ファイアライト®』や『ファイアライトプラス®ネオ』を使用することで、より一層の安全性を高めることが可能だ。
駅舎や学校施設など公共性の高い建築物で、『ファイアライト®』の採用が拡大しているが、これは大きな震災が発生すると被害が甚大になることから、より安全性の高い防火ガラスを採用する傾向があるためだ。駅舎では、各鉄道会社が厳しい自主基準を設け、高い安全値で設計している。また学校は、災害時には避難所となる。
現在、特定の防火ガラスの採用を義務付ける法律はないが、安全思想の高い設計事務所やデベロッパーが『ファイアライト® F』や『ファイアライトプラス®ネオ』の導入に動いている。よく特長をご理解いただいている設計者であれば、多少価格が高くても採用を検討してくれる」

JR大阪駅 うめきたエリアでの採用事例

豊島区立池袋第一小学校(東京都)での採用事例
また、集合住宅においても、近年、エンドユーザーからより優れた建材の採用を望む声が高まっているという。たとえば、枠がより細く、周囲の景色がよく見え、かつ断熱・防火性能に優れたガラスについての関心が高い。そこで都心部のグレードの高い集合住宅では、防火設備として「ファイアライト®」の採用サッシも増加中だ。一方、戸建て住宅はハウスメーカーが主導を握ることになるが、坪単価の高い住宅に対して採用が進むハウスメーカーもあるという。
こうした市場動向について電気硝子建材は、「これまでは集合住宅での市場は新築に限られていたが、築年数の長い集合住宅は、1枚の板ガラスで構成される単板ガラス窓が多い。しかし、ガラスの取替え工事を行う際には『ファイアライト®』にニーズがあると判断し、大規模修繕を必要とする集合住宅市場へも本格的に営業をかけている」と語る。
建築基準法と米国「UL規格」が証明する安全性
建築基準法では、防火設備に求められる遮炎性能の技術的基準が定められている。具体的には、通常の火災による加熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間、加熱されていない面に火炎を出さない性能が要求される。

60分間の特定防火設備認定試験
電気硝子建材は、その性能について自信を見せる。
「『ファイアライト®』は20分以上耐えられる。特定防火設備であれば大きなビルから60分以内で避難する想定となっているため、ガラスの枠は別として、ガラス自体は60分持つため、ビルで火災が発生した際でもスムーズな避難活動が可能になる。合わせガラスでは、地震が発生した際にも割れにくく落下しにくい効果もある。阪神・淡路大震災時には、通電火災が発生したが、『ファイアライトプラス®ネオ』は建物内外の延焼をより広がりにくくするガラスといえる。
さらに、米国を代表する安全規格『UL規格』は、防火戸の試験で消火作業時の安全面を考慮し、加熱試験に加えて加熱直後に放水試験を行う。その試験を通して、消火作業中でも防火戸で著しい欠陥が起こらない確認が義務づけられている。自主試験を行った結果、『ファイアライト®』は、UL規格の適合を確認した。
放水テストを実施する理由は、火災の際、ガラスが割れて屋内に空気が入り込むと、火が広がり近くにいる消防士が負傷する危険性があるためだ。『ファイアライト®』の高い安全性は米国の『UL規格』の放水テストでも実証された」




