1兆円規模の資産で2万戸の供給へ
ケネディクス社は、2025年12月時点でKoletとして累計約3,583戸、約1500億円を投資済みだが、国内外の機関投資家や法人からさらに投資を呼び込み、中長期的に1兆円の資産規模、2万戸の供給を目指す。リーシングをかけ、日本一の戸建賃貸プラットフォームの構築を図る構えだ。
首都圏では新築・中古のマンション価格が数年前と比較しかなり高騰しており、マンション購入を断念した層が戸建分譲や賃貸物件に移行する傾向もみられる。そこでケネディクス社は、広い間取りの戸建賃貸は需要が高いと見て物件数をさらに増やす戦略だ。
そこで須藤氏は現在、2つの顧客層が存在すると指摘した。「都心部に広くなくてもいいから住みたいという方と、70~80㎡の戸建で車庫有であれば賃貸であってもいいという顧客層が切り分けられている。後者の層は今後さらに伸びるとケネディクス社は考えており、今後、Koletへの供給を強化していく」と意欲を見せる。
DXによるスマートホーム化で差別化
オープンハウスグループの分譲住宅とKoletの仕様の違いは、スマートホーム機能を付加している点にある。Koletは、戸建賃貸という新たな住まい方の需要を喚起するためにDXを推進している。スマートロック、ドア窓センサー、宅内カメラなどでセキュリティ対策を強化し、赤外線マルチリモコンによるスマート家電化にも対応して遠隔操作を実現するほか、チャットで管理会社に対してメンテナンスのリクエストも可能だ。
このほか、全物件実質再エネ100%を実現し、原則として設置可能な全物件の屋根に太陽光パネルを設置、全物件にEV充電コンセントを取り付けるなど、Koletでは脱炭素も強力に推進している。
「戸建ではあるが、マンションより不便であってはならないという視点で、セキュリティなどをテックを駆使して備えている」(須藤氏)

戸建賃貸住宅でスマートホームを実装。デバイスは物件により異なる。
年間1,000棟の供給目標については、まだ道半ばとのことである。「戸建賃貸をもっと身近なものにしていくことが大切だ。オープンハウスグループのイメージが都心なので、土地情報も都心に集まっているのが実情。これからは八王子市や春日部市など、都心から少し離れた土地の購入をアピールしていくことが重要で、その認知を広めていけば、土地情報も集まっていく」と須藤氏は胸を張る。
そこで営業手法は現行の方法を踏襲するという。「Kolet向けの土地情報を収集するため、新たなエリアでの不動産仲介業の店舗に訪問する回数は今後増やしていく」方針だ(須藤氏)。
須藤氏はインタビューの締めくくりとして、「従来、日本には新築分譲戸建・マンションを購入する需要はあったが、昨今のマンション価格や賃料の高騰を受け、理想の住まいを手に入れるハードルは高まりつつある。ライフステージや働き方に応じて賃貸が向いている個人や、転勤者用に法人契約する企業など、戸建賃貸のKoletは、潜在的な需要を掘り起こし、新たな価値を提供できる」と総括。そして、この未開拓の「戸建賃貸」市場を確立させるためには、より多くの企業の参入が不可欠だと須藤氏は分析する。
「プレイヤー同士で切磋琢磨することで、戸建賃貸の市場がさらに広がることを期待している」。
その言葉には、業界全体を巻き込んで新たな市場を創造しようとする、パイオニアとしての強い気概が滲んでいた。
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