再生エネルギー事業、高齢者介護施設建設
——将来的にどのような新規マーケットを開拓したい?
住友林業 住友林業では、次世代エネルギー事業として、林地未利用材や解体廃材などを燃やしてエネルギーつくるバイオマス発電所を北海道・紋別市や神奈川県・川崎市などで稼働しており、今後、そのノウハウも生かしていきたいと考えています。例えば、再生可能エネルギー発電所の建設から管理までを一括して取り組めるプロジェクトなどは、条件さえ整えば、熊谷組との連携も視野に置きたい。今後は、建設事業だけでなく、業容を拡大していかなくては生き残れません。

紋別バイオマス発電所(写真提供:住友林業)

川崎バイオマス発電所(写真提供:住友林業)
——その他にも業容拡大は?
住友林業 住友林業は高齢者介護施設を14カ所で運営するほか、介護部門を強化するために、神戸製鋼の連結子会社である神鋼ケアライフを昨年4月に買収しました。神鋼ケアライフは、介護付有料老人ホーム事業を展開しており、質の高い高齢者介護施設として、全国的にも認知されています。
高齢者施設やリハビリ病院などの建築では、住空間に近い環境にするため、木を活用したいという需要が拡大しています。すでに住友林業でも福岡県の大型老人ホームや、大阪府のリハビリ病院などの建築は手がけていますが、今後の更なるニーズの高まりにしっかりと対応できるようにしていきます。
なお、日本でのヘルスケア分野のノウハウの蓄積に基づき、海外での展開も視野にいれていきたいと考えます。この分野でも、熊谷組とも協業テーマを見つけて行きたい。
ワンストップサービスの提供を目指す、ハウスメーカーとゼネコンの業務提携
――海外進出でも熊谷組との協業メリットがありそうですね?
住友林業 熊谷組は台湾で長きにわたって活躍していて、超高層タワー「台北101」など、企業ブランドも強いので、台湾での協業は進めていくことになります。ヘルスケア部門でも、熊谷組や台湾の財閥などと連携することで、建設から運営までをワンストップで提供したいと思います。
――海外での住友林業のハウスメーカーとしての立場は?
住友林業 東アジアや東南アジア、特にタイ、インドネシアで住宅開発を強化していますが、これまでの海外における住宅開発では、現地の建設会社に委託するケースが多く、ハウスメーカーと言うよりは、不動産開発会社のポジションとしての役割が濃厚でした。しかし、今後は熊谷組とタッグを組むことで、開発・建設・管理のサービスを一気通貫に提供できる強みが海外事業でも発揮されると期待しています。熊谷組の海外部門も重点強化領域と聞いておりますので、海外の開発情報の共有化を進め、一緒に開発を進める物件も出てくると思います。
――ハウスメーカーとゼネコンの資本提携や業務提携は今後も増えるでしょうか?
住友林業 デベロッパー、ゼネコン、ハウスメーカーの垣根が取り払われ、ボーダレス化の時代を迎えると思います。単体企業では難しい複合的なノウハウをワンストップで提案できるよう、技術や機能の共有化がますます重要になり、業務提携だけでなく、M&Aやベンチャーとの連携など、企業間の協業スタイルも多様化するでしょう。ワンストップサービスを提供していくことで、顧客の満足度を高め、そのようなノウハウを集約できる企業群に、顧客が集まっていく時代を迎えていくのではないでしょうか。
――企業提携で技術者も成長する?
住友林業 人材交流が深まっていく中で、住友林業の建築士や施工管理技士にとって、熊谷組の技術者からの助言は非常に貴重ですし、熊谷組の施工管理技士の方々も、木の理解を深めることでスキルの幅が広がっていくと期待しています。今回の業務・資本提携を通じ、住友林業と熊谷組、双方の技術レベルの向上を実現させていければ嬉しいです。
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