土木工事の2次元図面という弊害
そもそも、実際の土木構造物は3次元なのに、2次元図面で設計・施工すること自体に弊害が多かった。
例えば、道路改良工事で側溝と電柱が干渉する設計の不整合があっても、2次元図面では発注者や設計者が気付かない場合もある。また、発注者の指示通りに施工すると建機が横転するのが明らかな場合もある。そこで施工者は発注者に対して、変更計画を説明するのだが、2次元図面ではなかなか不整合を理解してもらえない。
その点、「TREND-CORE」に平面図、縦断図、横断図を取り込んで、半自動的に3Dデータ化してしまえば、素人でも設計の誤りは一目瞭然となる。地域住民に工事内容を説明する際も、3Dの動画であれば交通規制への理解も得やすい。

3次元化することで建機が横転する危険性を伝えやすくなる。
また、現場作業員も2次元図面だけでは、全員が職長と同じ施工手順をイメージすることは難しい。計画の位置や高さも把握しにくい。そのため大矢氏は、3次元設計データを利用して、施工ステップが分かる動画を作成し、それを着工前に作業員や発注者に見せている。
「全員が同じ施工手順のイメージを共有するだけで、現場でのムダな動きや手戻りが減り、その結果、誰も損せずに利益が増える。」
3次元データはICT建機のMC(マシンコントロール)にも活用している。
3D設計データとDropbox
3Dデータの活用と両輪をなしているのが、クラウドによる情報共有だ。正治組では「Dropbox Business」を使い、施工計画書や実行予算書、工事写真帳、施工図面、数量計算書を社員全員が共有している。これは業務進捗の把握だけでなく、社員教育にも役立っている。
もし後輩が分からないことがあっても、先輩の施工データを過去分も含めて、すべて覗くことができるため、いちいち質問しなくても理解できる仕組みだ。もう正治組では社員同士のメールをほとんど使っていない。Dropboxに図面を入れておけば、そっちのほうが確実だからだ。

正治組のDropbox共有設定
「Dropboxはクラウド上に施工データを保存しているので、たとえ現場事務所のサーバーが壊れてデータが消えても復元できる。今までデータが吹っ飛んで自殺した技術者を何人も知っているので、Dropboxは会社と自分を守るためにも入れておくべき。」
今、正治組では入社2年目の社員が、県発注の堰堤工事の現場代理人を務めている。昔であれば10年以上の監督経験がなければ任せられない仕事だったが、「3D設計データの活用」「丁張り不要」「クラウド利用による共有」という正治組の常識がこれを可能にしている。
日経コンストラクションより良い記事でした。ふざけた記事もいいけど、こういう記事が増えるともっといいサイトになると思います。応援、期待してます。
日経コンストラクション草
こんなカッコイイ人がいるんですね。土木を舐めてました。
お、GNNの宮本さんも登場してる!
す、杉原さんも!大林組の
杉浦さんでしょ?
間違ってますよ
すごいし格好良い。
面白かった。
かっこええわ、うちの土木部長との差が激しいわ
弊社に来て欲しいですね。
やっぱり独学で身に付けた人って応用力が効くよね。
すごい尊敬する。
福井コンピュータの具体的な使い方を知りたいです
福井に聞けば?
建設システムと福井コンピューターはどう使い分けるべきなん?うちは建設システムよりなんだよねー
うわ・・・ゲーム感覚って記事内でも書いているだけでなく、写真見る限りキーボードや椅子、マウスまでゲーミング仕様かぁ
ここまで来ると仕事が楽しくていいだろうなぁ、本当にゲーム感覚で。
社長が寛容な人で零細企業だったからこそ逆に成長できた感じかな
やっぱり金のことばかり考えてる企業は駄目だね、目先のことばかりで成長がなくなる
マジで感動した・・
ほんとだっっっっっw
自分は門外漢だけど、大変そうな業界でも楽しく上を見て働いてる人を見ると勇気と元気をもらえる。
どこの業界にも仕事人であり、仕事を遊び尽くしてる人っているんだなー。俺も来週から仕事をもっと楽しもう、と思わされる良い記事でした!
泣きました。今までに読んだ建設関連記事で一番心に響きました。大矢氏のことは雑誌で拝見した記憶がありますがこれほど土木業に期待を持たせる記事には出会ったことはありません。このサイトは怪しいサイトと思っていましたが目から鱗が落ちました。すばらしい。
超すげえ
そんなまえから三次元施工してたとは
おそれいりましたm(_ _)m
i-Con周りではお名前をお聞きしています。
一度お会いして相談してみたいです。
こんなバックボーンをお持ちだったとは益々会ってみたくなりました。
現場を知らない人より説得力がある!すごい!
かっこいいの一言
テレビ取材決定でしょ?
土木をか・え・て・く・れ
3次元施工のセミナーやってくれないかなー。
そういうのたくさんあるけど、現場で結果出してる人の話を聞きたい。
おれはお金払ってでも聞きたい。
すごく良い記事なんだけど「井の中の蛙」は「現状で満足している様」のことだと思うので、このひとは状況的に「孤立無援」のことを言いたかったのかな?と引っ掛かりながら読んだ
こういう方に、がんばってほしいです
有料でもいいから 教えてほしいです まじで
私は東日本大震災で土木技術者の道に入りました。独学で勉強して施工管理技士に合格して、なんとか生活できるようになりましたけど、3ヵ月単位で現場を変われる派遣会社で満足です。特に福井コンピューターと建設システムの両刀遣いが素晴らしいです。この業界出身ではないのですが、以前勤めていた広告代理店の営業はイイものや過去の実績を電子データ処理していたので自分で広告を入稿する際は大まかに過去のデーターを誰にも聞かずに活かして入稿できました。建設業に不足している膨大のバックデータを企業間を超えて共有することと、専門分野に特化し効率的にすれば働き方改革に繋がります。テレビ出演し流れを変えてください。
ゲーム感覚と謙遜しつつも3Dデータの重要性を理解していますね。
受注側に与える安心感も大きいでしょう。
逆に3Dデータだと何がいいの?という人は手を出さない方がいいです。
ゴールが見えていない3D化は赤字になります。
現在土木で「生産性の向上」というお硬い勉強をしています。
その中で国交省の掲げる「i-con」について頻繁に耳にすることがあります。
しかし本質がよくわからず上辺だけで「i-con!i-con!」という姿に何だか違和感を感じていました。
しかしこの記事を発見して食い入るように見てしまいました。これぞまさに「i-con」のリアルな現場だと思いました。
実際、国交省の掲げる省力化、利益を生む、時間の短縮もリアルに実行しているし、とても興味深い記事でした。
私もこれを目指して2年前から現場の3D化を作っているが、すごいねの一言で理解はされない。
協力者もおらず、自費で休日にコツコツ作るだけ。
愚痴になってしまったが、家族も含め理解者がいたのは心強い。
私のとこは測量会社ですけど全く同じ装備です。あえて言えばR10と自動追尾が各職員に1台づつです。測量の仕事は敬遠されて苦肉の策ですが。