コンクリート混和材の特徴
さて、「粉体」で「大量」に添加するほうの「混和材」であるが、主に5種類ある。
- フライアッシュ
- 高炉スラグ微粉末
- シリカフューム
- 膨張材
- 石灰石微粉末
フライアッシュや高炉スラグ、シリカセメントに関しては混合セメントの項で説明したのとほぼ同じだから参照してほしい。
膨張材、石灰石微粉末についても、そんなに多くの特徴があるわけではない。以下の表にまとめたので、しっかりと目を通しておいてほしい。

混和材特徴まとめ
パンと生コンクリートの作り方は似ている
混和剤の出現は「水をなるべく減らしたい」というコンクリート業界での改良の歴史といっても過言ではない。コンクリートは「水が少なければ少ないほどよい」のだ。
ところで今回の話、実は製パン工程に似ている。パンを作る際、小麦粉を水で練って、塩、酵母などを混ぜ込む。パンの生地も水が多すぎると、形が保持できない。かといって水が少ないと、ボソボソになり焼き上がりに難が出る。
そんな時はどうするのかというと、バターや卵、オリーブオイルといった滑る材料を混ぜ込むそうだ。まさに混和剤と同じ発想である。こねる手の体温も、生地に影響を及ぼすらしい。セメントも小麦粉も同じ粉ものである。似た特質を持つのも納得ではなかろうか。
さて、水を減らした固めのバンズで、トマトとビーフパティ、レタスをはさんだハンバーガー。混和剤への思いを振り返りながら食してみるのはいかがだろうか?