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就職率99%!工学院大学の卒業生が「ゼネコン」に人気のワケ

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公開日:2019.02.19 / 最終更新日:2019.02.20
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ゼネコンとコラボして卒論を書く工学院大学の学生

――工学院大学では、企業や地方自治体の実務の方との連携を深めていますね?

野澤康 現場見学に行ったり、インターンシップでお世話になったりしています。

建築学部の取組みとして特筆すべきことは、2016年からセブン&アイ・ホールディングス傘下の株式会社セブン&アイ・クリエイトリンクとゼネコンのフジタがコラボ支援金付きで提示する課題に、学生が卒業(修士)論文として取り組める「ISDC(アイ・エス・ディー・シー)プログラム」をスタートしたことです。

ISDCプログラムの最大の特徴は、これまでにはなかった“学生と企業とのダイレクトなコラボレーションを実現”したことです。今は、フリーなテーマで企画書を立案しています。

店舗デザインの株式会社セブン&アイ・クリエイトリンク、ゼネコンのフジタに加えて、昨年からチームラボアーキテクツと組んで、ISDCプログラムを展開しています。

ちなみに、フジタの前社長は、工学院大学出身者です。また、工学院大学(八王子キャンパス)のここ数年で完成した校舎はフジタが施工を担当したこともあり、現場見学もしました。現場見学やインターンシップを通じて、企業から目をかけられる学生もいます。

――現役学生や工学院大学の卒業生に対するゼネコンの評価は?

野澤康 あるゼネコン採用担当者から、建築学部の学生の印象を聞きました。まず、個性豊かで、自分の意思をしっかりと保っているという印象だといいます。会社説明会や選考を通じて、やりたい仕事や将来の目標に向かって諦めずに粘り強く、狭き門だとしてもチャレンジする姿を見て、とても頼もしく思っている、とのことでした。

また、面接やグループディスカッションを通じて、コミュニケーション能力の高さも感じているそうです。建設業は発信力や傾聴力など「チームで働く力」がとても大事な職業ですから。

このゼネコン担当者からは、研究活動やグループワーク、課外活動を通じて、引き続きそういうチカラを伸ばして欲しいとの要望もありました。

また、建築学部出身の社員に対する印象もゼネコンから聞きました。主体性や行動力、コミュニケーション力があり、明るい人柄の方が多いと高評価。40歳以上の方のほとんどがリーダーシップを発揮し、技術系内勤職の部長や現場所長など管理職として活躍しているとのことです。

主体性や行動力を活かして粘り強く仕事に取り組み、コミュニケーション力を活かしてチームをまとめていく姿勢が評価されています。

――野澤学長から見た、最近の学生は?

野澤康 教員が休講にすると学生は怒ることもあるくらい、真面目です。真面目すぎて、無難な発想しか生まれないと困りますが。きらりと光る学生もいますよ。

建築と介護をつなぐ「ジェロンテクノロジー」

――今年4月からは、学部・学科横断型の教育研究を推進されますね。

野澤康 共生工学研究センター(仮称)を開設し、「共生工学:ジェロンテクノロジー」をキーワードとして、学部・学科横断型の教育研究を実施します。

「ジェロンテクノロジー」とは、超高齢社会・人口減少社会で新たに生じた諸問題を、多分野の総合的な学問によって解決することを目指した、分野横断型技術を指します。

そこで建築学部としては、障がい者、高齢者でも対応できる家づくり、住まいづくりを目指します。建築とIoTの連携や介護の支援にも携わることになります。

言い出したのは私の前任の学部長・長澤泰特任教授で、建築学部も1つの核となりながらもプログラムを回していくことになります。私の専門であるまちづくりにも関わりを深めていこうと提案されました。

――夢がありますね。

野澤康 まちづくりの現実は厳しいですよ。現場に行くと高齢者ばかりです。30年先のことを考えましょうと提案しても、「私たちは生きていないです」と言われます。「お子さんやお孫さんのことを考えましょう」と水を向けても、「この街に帰ってこない」と返されます。私たちには、街を明るくしたいという思いがあります。このままではいけません。

――これからの工学院大学については?

野澤康 色々な建設関係者の話を聞いていますと、東京五輪の終了後も仕事は維持されるようなので、当面は大きな問題はないと考えていますが、本格的に少子高齢化で人口減少社会を迎える中、あまり安心してもいられないというのがホンネです。

18歳人口の絶対数不足などの問題に直面していく中でも、工学院大学は基礎教育を重視し、さらに社会で活かせる実践的教育を行うことで、創造力豊かなグローバル化社会で活躍する人材を育成し社会の発展に貢献していきます。

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この記事を書いた人

長井 雄一朗
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建設専門紙の記者などを経てフリーライターに。建設関連の事件・ビジネス・法規、国交省の動向などに精通。 長年、紙媒体で活躍してきたが、『施工の神様』の建設技術者を応援するという姿勢に魅せられてWeb媒体に進出開始。
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コメント(5)

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  • - 2019/02/19 13:00

    息子は工学院に入れようかな(笑)

    返信する 通報する
    • 2019/02/20 21:54

      早速ですが、我が子も2018年卒で
      情報デザイン学科でした。
      バイト、単位、卒論、就活と大変だったようで
      かなりの苦労もしたことと思います。
      地方から行ったこともあり、親の私も、いろいろな面で想像以上に大変な時が多々ありましたが本人の頑張り?で、無事卒業して、念願のIT企業に就職し今も、努力をしつつ日々勉強しながら
      頑張っています。
      地元の就職にはつかない選択をましたが本人が決めた事。親としては暖く心配しつつも見守っていきたいと思います。

      通報する
  • - 2019/02/19 13:18

    ついに降臨、わが母校!

    返信する 通報する
  • - 2019/02/20 14:44

    ゼネコン、こういうとこに投資しようよ。お世話になってるわけだし。

    返信する 通報する
  • - 2019/03/22 9:10

     素晴らしいです。ローカルファーストという言葉がありますが、30年後の理想的な未来社会を見つめ、弱者や社会的課題を共有しながら地域で繋がれたら最高です。具体性のない意見や言いたい放題から、学生さんが連携を通じ、地道に考える基盤作りがどんどん進んでいく具体的な形に触れた気がします。応援したいというより、具体的に一緒にやれると最高です。ISO26000の指標や、SDGsの未来につながる期待もあります。これから、応援させていただければと思います。頑張って下さい。
     

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