「i-Construction大賞」を受賞するメリット
――国交省が「i-Construction大賞」をはじめた理由は?
国交省 国交省では、建設現場を魅力ある現場に改革していくために、革新的技術の活用などにより、建設現場の生産性向上を目的とした「i-Construction」を実施してきました。
この「i-Construction」のさらなる普及や水平展開をしていくために、2017年度に創設したのが「i-Construction大賞」です。
「i-Construction大賞」は、優れた取り組みを広く周知することや受賞された地方ゼネコンのモチベーションアップが大きな目的です。
――「i-Construction大賞」を受賞するとどういうメリットがある?
国交省 2017年度は砂子組(北海道奈井江町)とカナツ技建工業(島根県松江市)が最優秀賞の「国土交通大臣賞」を受賞しました。
どちらの会社も、高レベルの生産性向上、ものづくりに対する意欲、ICT施工の取組みなどについて新聞社や雑誌から取材を受けたりして、企業知名度が上がったようです。
両社とも引き続き生産性向上について社を挙げて取り組みたいと話しています。
「i-Construction大賞」の評価ポイントは「有効性」「先進性」「波及性」
――「i-Construction大賞」はどうすれば受賞できる?
国交省 「i-Construction大賞」では、ICTを導入した有効性が確認できること、先進的な取組みであること、自社以外の地方ゼネコン等への波及性を評価します。この3点が評価のポイントです。
砂子組は、人材育成を目的に、ICT技術の導入や自社基準の確立を目指して「ICT施工推進室」を設置しています。ICT土工の準備や現場への乗り込みサポート、準備を専門部署に一元化することで、現場へのバックアップ体制を強化した点が大きな評価ポイントです。
また、ICT土工の第1号工事現場として多くの見学会や取材にも対応したことも高く評価しました。砂子組では、計30回もの見学会を開催し、700名の見学者に対応しています。
――カナツ技建工業は?
国交省 カナツ技建工業は、3次元設計・施工データの作成・活用を主体的に実施した点を評価しました。
とくに、地元の測量設計機械土工業者、地域の測量機器取扱業者、専門企業であるソフトメーカーで編成するプロジェクトチーム「i-Conetc隊」を設置し、地元業界のICT活用技術力向上や地域のICT活用普及に寄与した点は評価が高かったですね。