イチジク製薬とミスキャンのコラボ
学生時代にイチジク製薬株式会社と取り組んだ「カラダの中からキレイラボ」では、若い人に向けたセルフケアとして、「便秘」を問題提起し、早く治す大切さの啓発活動を行った。
メンバー自身、開始時点では便秘解消に対する意識はそれほど高くなく「そもそもなぜ便秘を解消する必要があるのか?」という疑問を薬剤師にぶつけるところから企画がスタートした。
薬剤師と話をしていく中で、実は子どもの便秘が社会問題になっていることや、若い女性でも便秘を「自分ごと化」していない人が多いこと、自分が便秘だと気づかず放置している人がいることがわかった。
また、便秘が「肌の調子」や「体臭」にも強くかかわっていることを知り、「便秘解消や腸内環境を整えること=美容に関わること」も含めて、「カラダの中からキレイ」になることの重要性を実感した。
その後、メンバー自身が1日に1.5リットルの水を飲むなど、自ら腸内環境改善チャレンジを行って発信したり、女性が楽しく便秘解消に取り組むための便秘解消スムージーレシピを研究することを通じて、「同世代にどのようにして伝えていくかを考え、実践しました」と語る。
さらに、若い世代が目に留める、人に話したくなる便秘解消啓発アドトラックを企画し、メンバー自らがアドトラックに乗車し啓発活動を実施。
それまでSNSなどに登場する機会が少なかった「イチジク浣腸」や「便秘」に関する情報が拡散。メディアなどにも取り上げられるようになった。

2016年1月、キャンパスラボが企画した便秘解消啓発アドトラックに自ら乗車し、啓発活動を行った。
アドトラックには、イチジク製薬より新年のご挨拶として着物を着た女性がお年賀を渡すグラフィックと、『新年に「つまらない」ものですが。』というコピーが書かれている。謙譲語の「つまらない」を、お腹の中が「詰まらない」と、また「謹賀新年」を「謹賀新”便”」と掛けている。
また、運転手席と助手席のドアには、外から見ると座席に座っているのではなく黄金の便器に座っている様に見える工夫をし、助手席にキャンパスラボのメンバーが座り若い女性へイチジク浣腸をPRした。
「単にSNSなどを使って呼びかけをするのではなく、ミスキャンが本気で社会課題を学び理解し、ミスキャンがリアルターゲットかつインフルエンサーの視点で、わかりやすく、かつ若い世代に興味を持ってもらえる形で伝えていくことがラボのこだわりであり、強みです」と語る。
凸版印刷の新規事業としてラボを発展継続
キャンパスラボの活動は順調に拡大していった。中山さんは自分の視野を広げることができ、周りのメンバーの成長や変化を肌で感じた。「より多くのミスキャンにラボを通してやりたいことを見つけてもらいたい、女性が楽しく輝けるきっかけを作る仕事をしていきたい」と思うようになった。
卒業が近づくにつれ、「卒業後もラボの活動を続けたい」という思いが強くなり、凸版印刷への入社を考え始めた。学生団体に場所や時間を貸す懐の深さに魅力に感じ、自分のやりたいことを実現するための場として同社を選び、入社した。
凸版印刷はキャンパスラボを同社の新たな事業の一つとして位置づけ、中山さんが開発・運営を担当している。同社は印刷業のみならず、若年層向けの商品開発やPR戦略などを様々な企業・自治体から委託されている。

神奈川県とコラボした「風しん撲滅作戦」
その中で、リアルターゲットと直接議論しながら企画を創っていく「共創マーケティングソリューション」としてラボの価値を感じており、「社会課題に向けた学生連携にもさらなる可能性を感じている」としている。