3カ月後、社内の反発はほぼゼロに
とはいえ、一つ一つのアクションに対してじっくりとち密に計画を立てるほどの時間はありません。アクションしない限り現状は何も変わらないし、成功もありません(失敗はしませんが…)。
ましてや、働き方”開拓”の精神は、一人ひとりに見合った働き方を試行錯誤しながら開拓・探求していこうとするものです。
であれば、失敗を恐れずにまずやってみて、高速PDCAを回しながら継続的改善を積み重ね、その上で本格導入しようと考えました。負の側面が大きければ、中止したって構いません(これが本格導入後だと、簡単には中止できない)。
そうした面でも、「試行、まずやってみる」の決断は、経営者側も社員側も受け入れやすいのかもしれません。
そして、先に示したアクションのうち、「リモートワーク」「服装の自由化」「若手オンラインコミュニティ」「オンライン選考」については、”3か月間の試行”というかたちで実施することにしました。

オンライン選考のようす / エイテック

チームマネジメント研修のようす / エイテック
3か月の試行後のアンケート結果では、社員の反発はほぼなくなりました。
それどころか、試行期間中の経験を通して効果を実感するとともに、さらにより良い制度にするための社員発意の提案が多数寄せられました。
- リモートワークは通勤時間がなくなり時間が有効活用できた
- 在宅だと子供がおり集中できない場面があった。コワーキングスペースの活用なども考えるべき
- 服装自由化で思ったよりリラックスした環境で仕事ができはかどった
- 風紀を乱すような派手な服装で出社する社員はいなかった
- 自分の不健康状態が仕事のパフォーマンスを大きく低下させていることが分かった
- 学生からは、オンライン選考は学生の負担軽減を考えてくれる良い取り組みだという声が聞けた
結果、いずれのアクションも本格導入することとしました。
「まずやってみる」こそ、働き方改革を上手く進める秘訣
エイテック流 働き方”開拓”での「試行で、まずやってみる」の具体的な方法は、以下の通りです。
1.3か月間の『試行』を提案する。
2.対象者には、必ず実践してもらう。
3.3か月後、アンケート調査を実施する。
- 当初想定した効果は発現したか?
- 当初懸念した問題は発生したか?
- 当初想定していなかった新たな問題が発生したか?
- 本格導入は、賛成か?反対か?
4.アンケート結果を踏まえ、本格導入の可否を判断する。
で、気になりますよね、社員満足度ってどう変化したのよ?って点ですよね。
では、結果発表~。
「企業の成長や社員満足向上に対する経営」の社員満足度は、ナント1年前に比べて「43%⇒71%」へ大きく向上しました!
まだ、アクションの効果を社員が十分実感しているというところまでには至っていませんが、働き方”開拓”に向けてアクションしていることが、社員の満足度向上、モチベーション向上に寄与していることが定量的に確認できたと捉えています。
「試行、まずやってみる」というスタンスは、近年注目されている開発手法である”アジャイル”を参考にしました。
変化が激しく、不確実な社会で、かつ社員の価値観も多様化している現状においては、どれだけ経営側でち密に計画しても成功(社員に受け入れられるかどうか)するかどうかが分かりにくくなっています。
できた完成品を提示するよりは、不完全な状況でも、一緒に制度を作り上げていくというストーリーの共有、すなわち社員体験(Employee Experience)こそが、社員満足(Employee Satisfaction)につながるのではないでしょうか。
エイテックの会社概要
建設コンサルタント企業である株式会社エイテックは、2025年ビジョンとして『空間情報技術×コンサルタント技術の融合によりi-Construction時代を牽引する企業になる』ことを掲げ、事業創造、技術革新に取り組んでいます。
また、3D計測⇒3D設計⇒ICT施工支援のトータルマネジメントを軸に、建設生産システム全般をワンストップサービスする稀有な存在です。
そのような変化の激しいi-Construction分野で競争するエイテックでは、社員満足を高めることこそが、社員の創造性、生産性を高め、ひいては事業の拡大、企業の成長につながることを経営の軸に位置づけ、社員一人ひとりのより良い働き方の実現に向けチャレンジしています。
上はもちろん、若手も仕事の効率化に協力的じゃないどころか、たくさん働いてるアピールを上にしてるから、試行すらできない
そんな状況で声をあげる勇気もない
つらたん
会社の変える覚悟はいるのでしょうね。周りの企業が変わると淘汰されてしまわないか心配です。