職人をコマ扱いする会社とは付き合わない
――足場職人さんの定着については?
伊藤 足場職人さんが辞めないように、レクレーション制度や経営計画作成を支援しています。
とくに、足場工事業界で経営計画を作成している会社は、100社のうち2~3社程度です。私は5か年経営計画の作成を足場工事業界で当たり前の文化にしていきたいと考えています。毎年、経営計画の進捗状況を発表すると、足場職人さんは定着する傾向があるんです。
足場職人といっても多種多様ですから、「自分は請負の仕事が向いている」「営業をやりたい」「まだまだ技術を向上したい」「新たな事業を創りたい」などいろんな考えがあります。
そういうことを考慮して5か年経営計画を発表すると、職人さんたちは「オレはこの会社にいてもいいんだ」という確信を抱くんです。逆に、何もない会社の職人さんは「このままこの会社にいてもいいんだろうか」という疑問を持ちます。
――実際にコンサルした事例は?
伊藤 たとえば栃木県の会社様は、私がコンサルに入る2年前は、材料を持っていない応援鳶でしたが、今は1億3,000万円の資金を調達し、材料を購入、設備投資して25人の規模になりました。最近リフォーム部門を立ち上げて会社を伸ばしていこうという方針です。
また、千葉の会社様は2年前までは若い人が集まらずに困っていましたが、職人の数が6人から23人に増え、今は若い人が集まる会社に変貌しています。
――どんな会社でも入会できる?
伊藤 入会を断るケースもあります。ある会社の社長と名刺交換した際、「何人コマ集められるの?」と聞かれました。「なんですか? コマって」と質問すると、「職人のことだよ」という答えが返ってきたんですよ。
大切な職人さんをコマ扱いする人とはお付き合いできないので、それで失礼させていただきました。このようなこともあるので、入会前には必ず面談をしています。
足場職人の働き方を変革する
――新しい事業は考えている?
伊藤 施工管理アプリでは業界ナンバーワンで、2,000社以上が導入しているANDPAD様と組み、「足場PAD」をリリースする予定です。足場職人さんの手配やスケジュール管理など、特に段取りの部分の効率化するアプリです。
足場PADでは、施工写真の管理はもちろん、安全パトロールの管理で写真を撮って、是正箇所をまとめて指摘することもできます。足場工事業界の働き方改革は絶対に改革していく必要があると感じています。どのような働き方がいいのか、みんなで議論しながらいいモデルを創っていきたいですね。
――これから足場ベストパートナーは何を目指していく?
伊藤 足場工事業界の教科書を創っていきたいです。今は教科書がないんですよ。足場ベストパートナーは足場工事業界に良いプラットホームを創っていき、足場ベストパートナーのホームぺージを見たら、足場工事会社の良い横の繋がりもできますし、足場工事のことが何でもわかるよ、としていきたいですね。
その一環として足場工事業界初の足場工事業界の課題を解決できるウェブメディアの足場工事マガジンができました。足場工事マガジンを見た職長さんが、「あそこに掲載されている職長さんやばくない? あの会社の取り組みが良いから自社に取り入れていこうよ」という声が全国に拡がり、足場工事業界の教科書になっていくことを想定しています。
そのためにも、まず全国で会員企業様を増やしていきます。現在の242社から、3期目には330社を目指しています。
足場工事業界の未来をともに創っていきたい足場工事会社はぜひ一度足場ベストパートナーに連絡ください。足場工事業界に健全な経営基準と未来を共に一緒に創っていきましょう。
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めちゃくちゃニッチだけど目の付け所がいいというか
しがらみがないのもいいね