ブラストは適材適所、「これが一番」はない
――研究会ではどのような活動を?
小寺会長 先ほども言ったとおり、ブラストにはいろいろな工法があります。現場に応じて、適材適所のブラスト工法を使ってもらうため、発注者やコンサルタントなどに説明したり、ディスカッションするほか、米国のゴールデンゲートブリッジなど国内外の現場視察などの活動も行っています。ブラスト施工に関しては、海外のほうが進んでいて、日本はガラパゴスになっています。
われわれが説明する際、「この現場にこういう工法を使うとこういう結果が得られます」とは言いますが、「この工法が良いです」とは決して言いません。塗膜に含まれる有害物質をとる際、必ずしもブラストでとるのではなく、塗膜剥離剤やIH(電磁誘導加熱)、レーザーを用いる方が良い結果が得られる場合もあることなども伝えています。
つまり、ブラストに「これが一番という方法はない」「きちんと選択してください」ということを伝えているわけです。
私自身、塗装面の素地調整を行う上で、ブラストが優れた工法であると考えていますが、場合によっては、ブラスト以外の施工方法を提案することもあります。その現場に最適な方法で施工することが最優先です。環境がマイルドな所で、腐食が少ない場合などは、電動工具でも良いとすら思っています。
工法の選択を誤ると、オーバースペックな工事になる可能性があるし、逆に品質不足になるリスクがあります。実際にそういう現場はあります。ブラストの専門業者の中には、しっかりした施工能力を持っていない会社もあります。実際ヒドい現場を何度も見て来ました。
発注者だけでなく、われわれ施工者側も勉強しなければならない部分はあると考えています。ブラストの職人の中には「俺は50年間、ブラストをやってきた。俺の言うことはすべて正しい」という言い方をする人間がいます。
私は彼の言い分は基本的には正しいと思いますが、その一方で、それを「発注者などにちゃんと伝えられているか」には疑問を持っています。なぜ正しいのかそのロジックを発注者にちゃんと伝えないで、「発注者は不勉強だ」と片付けるにはマズいと考えているからです。研究会を発注者、施工者がお互いに勉強する場にしたいという思いがあります。
――研究会会員数は?
小寺会長 現在の会員数は30社ほどです。会員には、ブラストの専門業者だけでなく、足場や産業廃棄物の業者にも入っています。ブラスト工事の際には、どういう足場を組むかが大事になりますし、産業廃棄物を適正に処理することも重要になるからです。通常の足場だと、ブラスト作業がスゴくやりずらかったりするんです。
私は足場業者の方々に対し、「あなたたちの仕事は、足場を組んで、バラすだけではないですよ。足場の中で作業する人たちが快適に作業できるような足場を組むことが本当の仕事なんですよ」と言っています。
一般的な足場業者はそこまで考えていません。そもそも足場の中でどういう作業をしているか知りません。ブラストの業者と接点がなかったので、そういう状況になっているんです。
これ発注者の問題じゃないだろう。素直に読めばブラスト業界の問題が書いてあると思うけど。特記にあまり詳しく書かないのは、文中にあるように1種類しかやっていないという業者が多くいる中で、業者指定になってしまう可能性があるからじゃないの?
この記事は建設業全体、というより年を召した方々の問題点も見えるようになっていますね。
『俺は~を30年やってきた!』
・・・はぁ、法律違反を、仕様書無視を、設計無視を、仕上がりガタガタを、責任転嫁を30年ですか・・・
経験年数がいくらあってもその経験が実は根底から大間違いだらけって事、よくありますよね。
そのような方々の見分け方はある種簡単、公共工事の書類を一人で作成できるかどうか。
もちろん国の工事だと一人ではこなし切れないでしょうが、県だろうが市だろうが対応できないんですよね、その手の輩は。
メッキ発言はどうでもいい、ブラスト含め書面で持って技術を示せないと駄目ですよね。
工事全体を管理する立場としてはブラスト工や塗装工にとって使いやすい足場が他工種の作業で使いやすい足場にはならない事が多いので何とも言えないですね。