フルハーネス型安全帯は、誰のためのものなのか
――最後に、これから初めてフルハーネス型安全帯を着用する方にメッセージを。
中辻? フルハーネス型安全帯は、胴ベルト型安全帯と比べると、確かに作業性・快適性は劣ります。当然、3Mでも作業性の向上は、今後も追求していくべき大きなテーマです。
ただ、作業性ばかりに目を向けるのではなく、今一度、安全性に立ち返ってみてください。
3Mが展開している、デモンストレーション用トラックやプロモーションムービーは、3M製品の優位性を伝えるものではありません。より安全性の高いもの、つまり胴ベルト型安全帯ではなく、フルハーネス型安全帯を選んでほしいとの強い思いから制作したものです。
「大切な人を思うなら、3Mのフルハーネス。(夫婦篇)」/ YouTube(3M Japan)
フルハーネス型安全帯を初めて着用する方からは、「拘束具みたい」「猿回しのようだ」とのご意見をいただくこともあります。現場の方の気持ちは重々理解しています。
しかし、それでもやらないといけない。フルハーネス型安全帯の着用が義務化される最大の理由は、作業者の方々に毎日無事に家に帰ってもらうためだからです。
「あなたが大ケガを負ったとき、亡くなったときに、誰が悲しむのか」まで考え、メッセージを発信し続けていく。それも、我々メーカーの大切な役目だと思います。
「きれいごと」かもしれません。ただ、きれいごとを言って初めて、現実とのギャップがより明確にわかるものだと思っています。
私たちメーカーの仕事は、そのギャップを埋めることです。その上で、3Mのフルハーネス型安全帯の安全性能の高さと、制約条件となる動きにくさをどれだけ解消できているのかを、みなさんにお伝えしていきたいですね。
※編集部注:フルハーネス型安全帯の原則義務化に関する現場の生の声は、こちらで紹介しています。
人材採用・企業PR・販促等を強力サポート!
「施工の神様」に取材してほしい企業・個人の方は、
こちらからお気軽にお問い合わせください。