路頭に迷いかけたパンチパーマの青年が建設会社を起業
――そもそも本陣水越は、水越氏が一代目で立ち上げた?
水越 はい。よく言われるんですが、2代目ではありません。
まだ19歳の時、勤めていた建材会社が元請の倒産とともに連鎖倒産しました。路頭に迷いそうになったんですけど、社長から4tダンプを譲ってもらって、半ば強制的に独立することになったんです。
独立といってもまだ未成年ですし、当時は髪型もパンチパーマ。営業のやり方なんて何一つ分からない。とりあえずタウンページを開いて、上から順に電話を掛けていきました。
ただ、「自分、4tダンプ持ってんすけど、使ってくんないすかあ?」みたいなナメた口調で電話していたので、当然、電話は”即切り”されてばかりでしたね(笑)。
――最初の受注は?
水越 電話を掛け続けていると、たまたま私のことを知っていた解体屋さんに使っていただくことになりました。これが独立して初めての仕事でした。
そこでがむしゃらに働いていたら、別の業者に声を掛けられて…と、その後はお客さんが1件1件増えていきました。車も少しずつ増やしていき、2001年に有限会社水越建材を設立しました。
その後は、見よう見まねで土木工事も始めました。いつしか、こっちが本業になりましたね。
次の講習は2カ月後「じゃあ自分たちで教習所やればいいじゃん」
――順調に事業拡大している中、建機の教習所も開始した?
水越 きっかけは、とある出来事でした。7年前の2012年のことです。東日本大震災の復興工事の大型案件があり、あと一歩で受注というところまでいきました。
ただ、その工事に必要な資格の中に、うちの社員が誰も持ってないものが一つだけあったんです。「ローラー(締固め用)特別教育」っていうニッチな資格です。
急いで建機メーカーの教習所に問い合わせたんですが、「その講習はつい先週終わったところだよ、次は2カ月後なんだよね」って言われ、「それじゃ間に合わないんだよ!」って食い下がったけど、取りあってくれるわけもなく…。
このとき、「必要になった時にすぐに講習を受けられたらなあ」と強く感じました。これを突き詰めていったら、「自分たちで教習所をやればいいじゃん!」という結論にたどり着いたんです。
――単純ですね。
水越 ええ。でも、先にも話しましたが、建設会社だから建機も一通り揃っているし、講師を任せられる社員もいる。
工事の閑散期で遊んでいるリソースを有効活用すれば、イニシャルコストをほとんど掛けることなく参入できるかもって。当時は「これだ!」って思いましたね(笑)。
凄い発想、行動力。うちの会社もやれそう。副業時代にも合っていますね。
社長も気になる。パンチパーマって。
パンチパーマ?
目の付けどころがすごい
ウチでもやってほしい。講師やってみたい
すごい行動力
うちもできそうじゃん。社長に行ってみます。ヒントをありがとうございます。
やっぱ、この業界を変えるのは若手ですねw
ヘルメットのかぶり方・・・