トンネルは貫通済み。盛土工事や橋梁工事が最盛期!
阿蘇市側では盛土工事や橋梁工事が最盛期を迎えている。橋梁の中でもっとも長い橋梁(仮称として黒川橋と言われているようである)では、手延機がセットされ、対岸に向かって伸びている途中と思しき姿が見れた。

赤水の起点に向かって伸びる手延機。黒川をまたぐ橋を送り出し架設にて建設予定。
余談だが、阿蘇市を流れる黒川は、普段は穏やかに流れているが、時折氾濫することがある河川である。過去に豪雨によって黒川が氾濫し、付近の内牧温泉が浸かった、ということもあったようである。
送り出し架設には写真のような手延機が使われるが、その土台としてベントが組まれる。かなりの重量となるため、基礎となる地盤は改良することがある。この付近は道路を盛土しており、そのままだと地盤が沈下する恐れがあったため、盛土をする前に地盤改良を行い、盛土にも改良が施されていると思われる。
盛土工事も進行中であり、一部では盛土や路床の構築がすでに終了していそうな感じがした。施工手順の都合でまったくの未構築箇所があるが、ほんのわずかな区間であり構築完了は時間の問題である。構造物付近には補強土壁と思しき箇所もあった。

補強土壁。盛土は路床まで構築済みのようである。
この奥に進んでいくと、二重峠トンネルの阿蘇側坑口となる。すでに坑門工が完了している姿が見えた。

二重峠トンネル阿蘇側坑口。右に見えるのは避難坑。
二重峠トンネルは延長約3.7km。延長が長いため阿蘇側坑口と大津側坑口の両方から掘削を行ったとのこと。途中、避難坑から本坑に向かって作業坑を設け、作業坑からもう一つ切羽を設けて掘削を行っている。
1つの工区につき同時に複数の切羽を進めていくという、全国的にも珍しい掘削方法をとったとのことである。

二重峠トンネル大津側坑口付近。ここの下に坑口がある。
今年に2月に貫通式を迎え、本坑は覆工も完了。地下排水や舗装、設備など内部の工事が進行中である。
トンネルの前方にはすで1橋完成しており、明かり部の土工事完了を待つばかりとなっている。