「自分で解決する能力」を身につけるよう仕向ける
――働き方改革への対応は?
久永社長 なんとか頑張っているところですが、雇用する側としては、頭の痛いところです。一番は休日の問題ですね。仕事を分担していくしかないです。とくに若い社員たちは。
――最近の若者は昔とは違うという話を聞きますが。
久永社長 若い社員は、仕事の流れがわからないうちは、仕事が長引いてしまいがちです。若い人たちは、仕事を任されたけれど、やり方がわからないというようなところから、会社に対する不平不満が溜まっていくものですから。
従来であれば、「報連相をちゃんとしなさい」と言って済ませていましたが、今は、会社が細かいところまでちゃんと見てあげることが必要です。上の人間と下の人間とでは、考えていること自体が違っているので。
今、上にいる人間も、若いときからすべて自分で考えてきたかというと、そんなことはありません。お互い原点に返ることが一番大事だと考えています。
――休日は?
久永社長 週40時間で4週6休ですが、10月から3月は変則で、休みは日曜日だけです。今年4月からは4週6休に戻して、夏場は4週8休に近いカタチにする考えです。休日数は年間スケジュールで動かしていきます。
――若い社員がヤル気を出すよう、なにか仕向けることはありますか?
久永社長 例えば、若い社員から「これがわかりません」と言われたら、最初は全部教えますが、2回目以降は「自分でちゃんと考えるように」と言うようにしています。
こっちから全部教えるのは簡単ですが、いろいろな選択肢を考えて本人に気づかせることは、自分で解決する能力を身につけることにつながるからです。技術者として、自分の仕事に誇りを持ってやらないと、将来続いていかないと思っています。
専門工事業者とタイアップしICT施工
――ICT施工はどうですか?
久永社長 国の発注工事で、すでにICT土工を実施しています。阿久根の改良工事(盛土)は、ICT工事優秀施工業者として、九州地方整備局から昨年8月に表彰を受けています。
ICT土工は、なかなか利益を出しづらい面がありますが、仕事のボリュームが一定以上あれば、それなりに回収できると考えています。ただ、ICT重機といった大きな投資はなかなかできないですね。重機については、今のところ専門工事業者さんとタイアップしてやっています。
――施工性はどうですか。
久永社長 非常に良いですね。丁張りをかけなくて良いのが一番大きいですね。ICT土工の工事でなくても、ICTを使えば創意工夫で加点されるので、評定点につなげるというカタチでICTを活用しています。
技術者にとっては、作業の効率化になるし、技能者にとっても、スキルを補うことができます。
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