施工者の天敵、無気力型公務員
設計変更の手続きでは、次のような「役所担当者」たちが、われわれ施工者の前に立ちはだかります。
1.無気力型公務員
一番厄介なのが、無気力型公務員です。
対応が遅い、協議書を放置、上司への連絡ナシ、そのくせ意外に自己顕示欲は強い。
そして、なぜ変更する必要があるかを理解しないし、理解できない。
結局、お金を抑えることを最も重要視しているため、ゼッタイに施工に必要な部分が見えてこないので苦労します。
2.頑固型公務員
頑固型公務員の攻略もかなり苦戦します。
理由もクソもなくダメ。とにかくダメ出しをしてきます。発展的な話ができないので、話が遅々として進みません。
全て図面通りでなければ納得しない役所担当者は少なくありません。
3.防御型公務員
防御型公務員は、まだマシです。話も通じますし、理解もしてくれます。
しかし、それまでの打合せ簿から、協議書の細部にわたるまで、とてつもない量の資料作りを要求されます。
書類の量はかなり多くなるので大変ですが、根拠になる書類さえ作成してしまえば、こちらの信用度も上がるので、無気力型公務員や頑固型公務員よりも攻略はラクです。
この防御型公務員は、自分自身の防御(理論武装)は完璧なので、出世して偉くなる傾向にあります。
役所担当者という動かぬ「山」の攻略方法
このようなクセのある役所担当者たちを説得させるためには、最低限の資料と根拠が必要になります。
しかし、それだけでは、「山」は動きません。
その地域の過去の施工事例なども、ひっぱり出してきて援用しましょう。図面でコレがこうなるとか、変更した場合の設計計算書での根拠付けとか。
変更時の積算資料、数量計算、変更図、工程計画なども必要になる場合があります。全ての資料を作成し、筋道を通してストーリーを描きます。それを役所担当者に伝えて、課長などの決裁権のある方にまで通していただくわけです。
設計変更までのストーリーは非常に大事です。ストーリーなくして設計変更はあり得ません。全てにおいて整合性がとれて、つじつまが合うことが大事なのです。
それが役所の仕事でもあるので、そこは理解しつつ、こちら側も歩み寄りを見せましょう。