粗骨材の最大寸法
骨材をふるった結果、FMが求められる。この結果からもうひとつ、重要な指標を得ることができる。それが「骨材の最大寸法」だ。骨材の90%が通るふるいのうち、最小なものが適用される。一般的に、20㎜か25㎜というのが多い。20㎜のふるいに留まった割合が10%以上だと、その「粗骨材の最大寸法」は25㎜となる。
最後に、この粗骨材の最大寸法が、実際にコンクリートの何に影響を及ぼすのかを考えてみよう。先にメリットを挙げておく。
- 単位水量を減らせる
- 単位セメント量を減らせる
- 水和熱を抑えられる
- 乾燥収縮を抑えられる
これらは全てつながっていることに気付いてほしい。
詳しく説明すると、骨材の最大寸法が大きいと、実積率が高くなる。実積率が高くなると、セメントペースト量が少なくなる。セメントペースト量が少なくなると、単位水量を減らせる。水量が減るため、単位セメント量も減らせる。セメント量が減るので、水和熱も抑えられる。水量が減るから、乾燥収縮も抑えられる。
ここまでを一連の流れで把握すると理解しやすい。
さて、ものごとメリットがあれば、デメリットも存在する。以下にデメリットを挙げる。
- 材料分離が起りやすい
- スランプを小さくしなければならない
- 鉄筋の隙間に入りにくい
- 空気が入りにくい
さて、その理由をここでは挙げない。メリットの時と同じように、何故そうなるかを、ぜひ推察してほしい。今まで得た知識を総動員すれば、自ずと答えにたどり着くはずだ。
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今年、主任技士を受験します。
丁寧な解説でわかりやすく、毎回楽しみにしておりました。
まだ試験までずいぶんあったのに、こんなに早くに打ち切り終了とは、中途半端で神様のやることではありません。
できれば、来年は最後まで通してくださるようお願いします。