段取りが良く、パニックにならないのが良い技術者の条件
――良い技術者の条件とは?
剛平 私が技術者に最も強く求めるものは「段取り」ですね。もちろん技術力はあった方が良いですが、ウチの実際の現場では、技術的に難しいことをそれほど求められることはないので。
現場の技術者には、職人さんなどが現場で働きやすいスムーズな現場環境をつくる能力が必要だと考えています。最終的な完成形を自分の頭の中でイメージして、そこから逆算してすべてを段取りする能力ですよね。
例えば、溶接の作業をしている場合、溶接棒のストックがなくなると、取ってくるまでの間、現場作業が止まってしまいますよね。現場監督は、そのような「無意味な休み」の時間をつくらないよう、あらかじめ溶接棒を用意しておくとか、ちゃんと現場の段取りをする能力は、必須だと考えています。

「やいろちゃん」の絵本(配布用)を持つ剛平社長
現場監督が管理する内容は、多岐にわたるので、ちょっとでも段取りが悪いと、仕事はスムーズに運びません。影響は現場全体の進行にも及びますし。
現場では、常にイレギュラーなことが起きます。現場監督に必要な段取り能力は、そういうときにこそ最も必要とされます。現場監督の仕事は、「イレギュラーなことに対応する仕事」だと言えると思います。地域とのコミュニケーションも当然含まれ、彼らはふだんからその辺のシミュレーションしているわけです。
だから、パニックにならない。判断を迷わない。ベテランの現場監督になればなるほど、そういうことへの対応に慣れているところがあります。災害復旧の仕事などは、その典型ですよね。
――逆に言えば、段取りが悪くて、すぐパニックになるような人間は、現場監督に向かない?
剛平 そういうことになりますね(笑)。
「家業」ではなく、「普通の会社」にしていきたい
――後継者についてどうお考えですか?
剛平 日頃、社員には「55歳になったら、社長を辞める」と言っているんです。ダラダラ会社に関わるのがイヤなんです。「惰性で生きている」みたいな感じが(笑)。そこは「スパッと違う道に進みたい」という思いがあります。「後は自由にやってくれ」というのが良いですね。社員が好き、会社が好き、仕事が好き、だからこそ代謝を良くしたいです。
――跡継ぎはやはり息子さん?
剛平 祖父から父へ、父から私へと繋がれてきたことに感謝しています。その企業文化を次の世代に継承していくことはとても大切だと考えてますが、息子に繋がるかどうか、それはなんとも言えないですね。息子はまだ小学生ですし。
一つの民間企業として、社員にとって働きやすい会社であればそれで良いので、「会社は三谷家だけのものではない」と考えているからです。いろいろな経済団体の役員などもやっていますが、45歳になったらこちらも少しずつ引いていくつもりです。後継者づくりを含め、本業に専念したいので。
――今後、会社をどうしていきたいですか?
剛平 「普通の会社」にしたいですね(笑)。
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ずいぶんイケメンやなぁ
こんな会社、建設会社だけど入りたくなりました!
大手ゼネコンより魅力を感じます。
21歳 土木系学生
たしかに私もこういう会社なら働いてみたいです建設業へのイメージが変わりますね
普通の会社にしたい
何気ない一言だけど、これが建設業界にとってどれだけ難しいことか
おもしろかったし、別に批判では無いが、普通とは人それぞれだということを勘違いしてはいけない。
だが、確かに学生時代に部活に打ち込んできた体育会系は頭を使うことが苦手なやつが多い。個人競技のやつは、独断先行する傾向があるが。