専門工事会社で生き残るメガ施工会社
――これからの専門工事会社は、どんな道を模索すべきでしょう?
前澤 高齢化に伴い約110万人の建設技術者・技能者が引退すると言われています。大量離職時代に若年層を確保するためには「やりがい」「居心地」「将来のポスト」を、ゼネコンでも専門工事会社でも充実することが肝要です。
現在、専門工事会社には家族経営が多いですが、そういう昔ながらの専門工事会社には、もう若い方々は入社することが少なくなっていくと思います。
――同族経営や家族経営に代わる、将来の専門工事会社の経営のあり方は?
前澤 リアル建設では、建設職人を量産する「メガ施工会社」を目指しています。日本国内では川崎と埼玉に「建設技術・機械操作研修センター」を設置し、2016年10月にはベトナム・ホーチミンにも開校しました。近日中にハノイにも開校予定です。
職人を量産するだけでなく、質も向上させていく専門工事会社として、将来、株式上場も目指しています。上場で得た資金でさらなる研修の充実を図っていく予定です。
今はまだ土木工事(上下水道、電線共同溝、一般土木、舗装)が中心ですが、建築にも参入するため、建築の職人も量産していきたいです。そんなチャレンジングな会社が建設業界に1社ぐらいあってもいいでしょう(笑)

実技研修の充実により、建設職人を量産化するリアル建設
――力のある下請会社には期待が高まります。
前澤 建設職人の世界も、元請会社のようにしていくべきです。大量の職人を雇用している「メガ施工」企業になれば、多くの仕事を受注できるようになり、経営も安定します。そうすれば、さらに教育、福利厚生に注力できるようになり、従業員にとってもメリットは大きいです。
実際に、すでに当社は下請だけではなく、東京・神奈川・埼玉における土木工事、上下水道工事では元請も担当するようになってきています。
――専門工事会社の人材不足について、現在の課題は何ですか?
前澤 例えば、元請の現場監督の世界では主任、係長、課長、部長とそれぞれポストがあります。しかし下請けにはそういうポストがありません。下請の世界でも「班長」「OJTが可能な班長」「指導員」のようにポスト形成していくべきだと考えています。
どんどん日本人のベテランが退職していくので、職長のポストも空いていきます。センスが良ければ、若者でも5~6年で職長になれますが、それが専門工事業のゴールだと、若者のやる気も出なくなります。職長よりもさらに上のポストがあれば、若者も希望を持って専門工事業界に飛び込めるのではないでしょうか。
能力を高めれば、給与も含めて新しい道が開けてくる、という新しいビジョンを提示すべきです。その役割をリアル建設が担っています。
こんな会社が建設業界にもあるのかー。素晴らしい!
外国人であろうと日本人であろうと人として平等に扱う、ここから垣間見れるように人に対して真摯に向き合ってる会社なんだろうな。
前澤さん、これからもぜひ建設業界をよくしていくために頑張ってください!
zozotownの社長より尊敬するわ