専門工事会社の新入社員が増える待遇・研修制度
――建設業界では、職人の「正社員」化を加速させなければ、という課題もあります。しかし現実は、一人親方が増えて、逆行していますよね?
前澤 リアル建設では現在、約260名を正社員雇用しています。若者の入社は毎年15名前後です。若い方は固定給制度です。
一部の方は、日給を希望されますが、それでも有給休暇やボーナスを付与して、なるべく正社員との差が出ないようにしています。職人の待遇や処遇改善をしっかりしなければ、若い方は建設業界には来てくれません。

座学で知識の底上げもはかる
――ここまで建設職人を大事にし、コンプライアンスが成立している専門工事会社は珍しいです。若者の研修も重要ですよね?
前澤 専門工事会社の世界では、新入社員がろくな指導も受けずに、現場をウロウロしていて「お前邪魔!」と先輩に怒鳴られて、辞めてしまうケースも多いです。コミュニケーションと研修がなければ若者は辞めてしまいます。
実は当社でも昔は10人入社したら8人は辞めていました。その反省から入社後3ヶ月間は、現場と同じシチュエーションを再現した研修制度を取り入れています。
「見て覚えろ」ではなく、現場を再現した研修が3ヶ月間なので身体が自然と覚えます。高卒の新卒者には社会人としてのルールの厳守を含めて教えています。

リアル建設の職人の離職率が低い理由は研修とコミュニケーション
――離職率は下がりましたか?
前澤 離職率はとても低くなりました。3ヶ月も研修をしていれば、新入社員の性格や適正も分かってくるので、新入社員と親方が現場でうまくマッチングするようにしています。
現場で建設職人同士の馬が合うことは大事ですから、新入社員の心を「数値化」し、性格の合う人と一緒に仕事をできるようにしています。
心の数値化については、ベトナム技能実習生についても実施し、一緒に働く職長との相性も調べています。さまざまなイベントも開催して、コミュニケーションを大事にしています。
――建設業の危機感とは逆に、ますます新入社員が増えそうですね?
前澤 そうですね。今は、職業訓練学校の認定を受けるために、東京都産業労働局から審査を受けています。審査が下りれば、一般土木、上下水道、舗装の職業訓練学校の看板が出せるようになります。
そうすると、生徒を送り出す学校の先生方も、リアル建設に対する印象・対応がずいぶん違ってくると思います。
こんな会社が建設業界にもあるのかー。素晴らしい!
外国人であろうと日本人であろうと人として平等に扱う、ここから垣間見れるように人に対して真摯に向き合ってる会社なんだろうな。
前澤さん、これからもぜひ建設業界をよくしていくために頑張ってください!
zozotownの社長より尊敬するわ