「今までにない雨量」で災害復旧活動
――福岡市土木建設協力会の沿革を教えてください。
大野太三 福岡市土木建設協力会は、福岡市発注工事を請け負う市内業者の集まりです。
前身となる福岡市土木請負業組合が1950年5月に設立されたのが始まりで、その後、1971年4月に現在の名称に変更されました。1980年に社団法人化され、2012年に一般社団法人化されました。
会員は、福岡市内の建設関連企業などで、2018年11月時点の会員数は106社です。
――どんな事業を行なっていますか。
大野 福岡市土木建設協力会の設立目的は、「土木建設事業の円滑な推進と技術的・経済的向上を図り、公共の福祉の増進に寄与する」となっており、様々な事業を行なっています。
事業としては、関係法令や制度などに関する講習会、安全大会などのほか、技術、技能、経営の向上のための調査研究、土木技術懇談会などを開催しています。
福岡市との共働としては、2018年に市が進める「一人一花運動」について、ボランティアで基盤整備の協力や、自治協議会と連携した防災教室の開催などを実施しています。
防災教室では、地元のお年寄りや子どもを主な対象に、近年全国各地で豪雨災害が多発しているなか、避難のための“い・ろ・は”の教室。避難場所の確認など災害への備えの一環として、特に力を入れて取り組んでいるところです。
2016年2月から、防災士の資格を持つ会員社員102名が中心となって、災害予防支援などの活動も行なっています。
――福岡市で大雨による災害復旧活動はありましたか。
大野 2018年7月の西日本豪雨の際に限って言えば、早良区や西区などで、道路の法面崩壊や山間部の崖崩れなどの被害が発生しました。
福岡市土木建設協力会では、災害発生時の活動に関する協定を福岡市と結んでいます。この協定に基づき、福岡市からの要請を受け、地区を担当する協力会会員が現地で土砂の取り除きなどの復旧活動を実施しました。
この豪雨では、市内のため池が決壊する危険性もありました。今までにない雨量になってきています。