「都市土木」を普通の土木と一緒にするな
――一般的な土木と都市土木は違う?
大野 工事に対する考え方が全然違います。「一緒にするな!」と言いたいぐらいです。地下埋設物、また地上・空中の構造物も多いわけです。こんな施工環境で、まして人も車両も多いので細やかな心配りと安全対策が重要になります。
――現場代理人に求められるスキルも違う?
大野 そうです。まず現場で注意するポイントから違ってきます。現場の付近を通行する人、車両などが非常に多いので、事故を起こさないよう細心の注意が必要になります。
事故を起こしたらアウトなので。都市土木における現場代理人の最大の仕事は、事故をどうやって回避するかを考えることなのです。まさに「安全第一」です。
――都市土木の難しさとは、例えばどういうことでしょう?
大野 施工方法から言うと、道路を掘削する一つをとってみると、道路の下にライフラインがあります。各々この場所にあるというのは、事前調査で分かりますが、図面通り入っているとは限りませんし、大昔に入れた「不明管」もあります。
機械で掘削しても、慎重に人が目視して掘削しなければなりません。掘削ひとつをとっても制限があり、思うようにはいきません。
それ以上に気を付けなければならないのが通行人や車です。夜間だと酔っ払いや車が突っ込んでくるなど、色々な事に気を配りながら予定の工期に間に合わせ完成させる。これですかね。
私が思っているのは、近い将来、色々な条件でICTが機能して土木工事を完成させる。そのために協力し知恵を使い作り上げ、土木が本来持っているものづくりへの情熱を絶やさないようにすべきだということです。
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