現場を任せる目安は”入社3年目”

大石(施工の神様ライター)

天野さん(土木部・部長)
ただ、それだけで若手が育つかとなると、なかなかそうはいきません。ほったらかしは駄目です。他の社員以上に目をかけてやる必要があります。
現在は入社3年目位までの社員を対象に、毎月の業務報告書を提出してもらって、先輩がそれを読んで、コメントを入れて、フィードバックするようにしています。私自身、なるべく声を掛けるよう心がけています。

大石(施工の神様ライター)

天野さん(土木部・部長)
全部自分でやることによってこそ、土木の仕事の本当のところが身についていくものです。
多少の背伸び状態でも良いので、早い段階で現場を任せるスタンスです。

大石(施工の神様ライター)

天野さん(土木部・部長)

大石(施工の神様ライター)

勝又さん(土木部・工事一課課長)
他人の失敗話は、単純に面白いですから。「失敗したらこうなるよ」というのを仮説としても教えていきます。
もう一つが、1日の仕事量とゴールを明確に示してやることです。若い職員は、ゴールを明確に示してやると、そこにたどり着くまでに自分がどれだけ楽ができるかということを考えます。
どうやれば効率的に仕事ができて、ラクできるかについて、頭をフル回転させます。1日でも1週間で区切っても良いんです。
私は、これは「どうやれば仕事がコンパクトになるか」に集約されるやり方だと考えていて、その辺の感覚的意識を養い、自分の工程表を引く練習になると考えています。
若い社員の指導に当たるときには、この二つの点に注意しながら、接しています。
とは言え、実際にはうまくいかないこともあって、最終的にはやっぱり叱ってしまうこともあるわけですが(笑)。教える方も教わる方もお互い考えながら、進めていくのが良いと思っています。

大石(施工の神様ライター)

齋藤さん(土木部・工事一課)
教わる以外には、職人さんたちと話し合いをして、自分の考えをまとめて、上司などに報告するよう心がけています。上司と職人さん、二つの方向からいろいろなことを教わっている感じです。

大石(施工の神様ライター)

天野さん(土木部・部長)
私自身、若い子と話をする場合、「どんな話をすれば良いかなあ」と悩むことがあります(笑)。
若手でも原価管理ができる「インパクトコンストラクション」

大石(施工の神様ライター)

橋本さん(建築部・部長代理)
それまではエクセルを使って、見積、実行予算、発注、支払い、集計を行なっていたのですが、入力作業が煩雑な上に、データが分かれてしまって連動できないので、不便でした。
人によってやり方がバラバラで、細かくデータを管理する人もいれば、緩めの人もいました。
そこで、インパクトコンストラクションを新たに開発しようという話になったわけです。インパクトコンストラクションの目的は「作業員の業務の効率化」で、もう一つが「すべてのデータ情報の蓄積」です。
データを集約することで、経験の少ない社員でも、過去のデータを参照しながら、原価管理を行うことができます。
概算要素とか案件の履歴要素などを積み上げているので、仕事をとる上でも、指標になります。
インパクトコンストラクションは、初めて現場代理人をする人にとって、仕事の流れを一気通貫で把握できるようになっています。人によって、データの密度が異なるということもなくなりました。

大石(施工の神様ライター)

橋本さん(建築部・部長代理)
それは、過去物件の履歴を振り返ることが出来るシステムだということが要因だと思います。
また、やり方が標準化し、社員同士で教え合えるようになったことも効果として実感しています。

大石(施工の神様ライター)

橋本さん(建築部・部長代理)
建築では交渉ごとが非常に多く、経験の少ない社員にとって難しい場面が多々あります。
そんなときに「お前のやりたいようにやってみろよ」と放り投げるのも、確かに1つのやり方だとは思うのですが、社員にしっかり考えさせ、その考えを一度こちらにぶつけさせた上で導く事を大事にしています。
そうすることで、社員が失敗を恐れずに前向きに仕事に取り組みやすくなると考えています。

大石(施工の神様ライター)

橋本さん(建築部・部長代理)
今15箇所ほど現場があるのですが、現場ごとにやり方や携わっている構造物も違うので、大事な取り組みです。
実は、先日の会議で過去の失敗と同じような失敗が続いていたことに気付き、「これでは会議の意味が無い」と叱ってしまいました。
社員が成長するためには、OJT教育として現場で作業をさせることも勿論ですが、会議や机上での作業を通じて考えることも絶対に必要です。
その反復を行うこと、その中から修正・改善点を見つけていくことのサイクルが大事だと考えています。

大石(施工の神様ライター)

橋本さん(建築部・部長代理)
まずは「どうしてそうしたのか」社員の話を聞いてから、「違う選択肢があったんじゃないの?」等、いろいろと質問しながら、導くよう意識しています。

大石(施工の神様ライター)

三須さん(建築部・工事一課)
部下に対して、怒って教育するのは簡単なことで、一番効率の良いやり方ですが、少しズレた教え方だと考えています。「怒られるからやる」というのは消極的な姿勢なので。
昔の人には、怒られながら、先輩の背中を見て仕事を覚えてきたタイプの方々が多いのですが、今の時代にそれをやると、人がいなくなってしまいます。
今の橋本さんは、明らかに怒らなくなっていますが、それは正しいと思っています(笑)。
私自身は、現場に出て、先輩に怒られながら仕事を覚えてきたので、苦労した方が勉強になることもありますし、今振り返って「怒られて良かった」と思っています。
ただ、今の若い子たちには、なかなか通用しないところがあります。部下に対しては、基本的に怒らないよう心がけています。
本人が自分で興味を持って、積極的に考え、動いてもらえるよう努めています。なるべく、部下に失敗させてあげたいという思いもあります。自分で考えるようになってもらいたいからです。

大石(施工の神様ライター)

三須さん(建築部・工事一課)
ただ、橋本さんのように理由を聞くというやり方はしていなくて、どうしても自分の言いたいことを言うことが多いです。
自分では怒っていないつもりでも、知らず知らず、怒りがにじみ出ていることはあるかもしれません(笑)。
どういうやり方が良いか、まだ答えが出ていない状況ですね。

下山さん(建築部・工事一課)
私はまだ年数が浅いので、ちゃんと怒られた経験がありません。「このままで大丈夫なのかな」と不安に感じることもあります。
次の現場ですごく怒る所長だったら、どうしようとか(笑)。やっぱり、「怒られるからやらなきゃ」というより、「ほめられたい」とか「認めてもらいたい」という気持ちがあるからこそ、頑張って仕事ができるところはありますね。
新卒で入るならこういう会社がいいな~
一人ひとりのお言葉が、全て腑に落ちる。
とても良い会社ですね。
人材を育てるのは難しいですが、これも「圧倒的当事者意識」があって出来ること。参考になります。
私も土木は経験工学だと考えています。土木のことだけ考えていてはダメです。この仕事は震災で設備・プラントの仕事がなく失業してこの世界に入りました。派遣で7年近く働いて感じたことは、働き方改革をしてはいけない職種であり、発注者はどの人間でもお客様です。当事者意識がないから合いも変わらず近隣住民に迷惑かけて、工事の受注者が営業停止になったり、ゴタゴタしています。完全閉所日・45時間残業・被災地価格(人権費)なにもかもおかしい復興バブルです。派遣でも自分は「当事者意識」を持って作業員に怪我させないことを心がけてきました。でも、元請は評価しない。次の派遣先は発注者支援業務というので辞めました。本来発注者は外部に支援を求めることはおかしいと感じますし、こちらはあくまでもいい受注者でありたいと感じています。
下山さん可愛いな