凄まじい営業力「8〜9割の仕事は俺が取ってきた」
大改革には、経営コンサルタントを入れ、全社的に取り組んだ。その手始めは「人の入れ替え」。当時の小竹興業は、従業員50名程度だったが、役員は11名。そのうち小竹一族が8名も名を連ねていた。
「小竹一族であることは罪悪だ」という厳しい姿勢で、まずは身内をバッサリと切っていった。残った人間の「頭の中を変える」ことにも注力した。
次に仕掛けたのが新たな受注先の開拓。それまでマンションには手を出していなかったが、ガンガン仕事を取っていった。他社から「小竹さん、マンションなんて安っぽい仕事せんでも」などと嫌味を言われたが、意に介さなかった。営業の責任者として、「全体の8〜9割の仕事は俺が取ってきた」と言うほどの凄まじい営業を実践した。
大改革に際し、小竹社長は「10年間で売り上げを100億円にする」と宣言していた。翌年には、早速29億円まで回復。結果的に、10年後に100億円に達した。IT系の新興企業並みの急成長、急回復を成し遂げた。ここ数年は、民間工事8割、公共工事2割程度で推移している。
売上100億円を達成した「効率の良い施工体制づくり」
「建築の仕事をとるのは、実は簡単。安ければ取れる。難しいのは、いかに利益を出すかだ」と指摘する。では、どうやって利益を出すのか。その一つの手段が、「効率の良い施工体制づくり」だ。
以前は、1億円程度の現場に、ベテランの現場監督以下、常時3〜4名の社員が入っていた。「これではダメだ」ということで、現場監督の若返りに着手。ドンドン若い技術者を採用し、現場で経験を積ませていった。
最近では、5億円の現場に30歳代の現場所長を配置し、サポートにあと1~2名程度という体制でも、現場が回るようになった。
馴染みの下請けを作り、仕事を出し続けるという方法もある。同じ仕事内容であっても、「めったに仕事が出ない元請け」と「また次の仕事がある元請け」では、下請けの反応は大きく異なり、それは発注金額に反映される。
下請けにとって「仕事がはかどる」など、魅力的な仕事にできるかどうかによって、会社の利益にも大きな違いが出る。たんなる「下請け叩き」とは似て非なる関係づくりだ。
ただ、それを実現するためには、常にある程度の仕事量を確保しておく必要はある。
原価管理の徹底って難しいよね
うちまだどんぶり勘定ですけど(笑)
こういう社長についていきたい。
こうやって経営努力してる地場の企業はたくさんあるね
こういう会社もちゃんとあるって広まることが人手不足が解消する近道かもね