インサートとは、コンクリートに埋め込む鉄製の部品のことで、天井吊ボルトの吊下げや仕上げ材料の取付時に使用される。スラブ型枠内部の表面に事前に取付けられるインサートは、色分け(建築・電気・設備)して区別される。
インサートは、床版コンクリート型枠に定められた寸法で釘止めし、打設時に埋め込むが、インサートの下端がコンクリート面より露出するようにしなければならないとされる。また、インサートの内部にコンクリートが入らないように、下端の空間部分に布切れなどを詰める必要がある。インサートの間隔は900~1000mmとし、千鳥配置が望ましいとされる。
天井の施工において、完成後のコンクリートに部品を埋め込むとなると、大幅な工数やコストがかかってしまうため、コンクリートを入れる前の段階で型枠にあらかじめ装着する、「まえ施工方式」が一般的。